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一般常識

「付近」「附近」の意味と違い

「付近」「附近」の意味と違い

「付近」「附近」の意味と違い

「この付近にはコンビニがない」「学校の付近で不審者が見かけられた」など、「付近」という言葉は日常でもよく使われています。ただ、この表記とは別に、「附近」というものを見かける場合もあり、どちらがどのように違うのかの区別がややこしくなっています。果たしてこの2つの表記は、どのような点で異なるのでしょうか。

今回は、「付近」と「附近」の意味や違いについて解説していきますので、両者の使い分けについて知りたい方は参考にしてみてください。

「付近」とは

付近

「付近」とは、「近くの場所」「そのあたり」「近辺」などを意味する言葉です。基準となる場所からすぐ近くの場所や、それほど離れていない場所を指します。類語には、「周辺」や「周囲」、「近所」などがあります。「引っ越したアパートの付近を散策する」「この付近一帯は低地のため、昔から水害に遭いやすい」などのように使われます。

「付近」の「付」は、もともと「物を手渡す」「授け与える」などの意味を表す漢字になります。

「附近」との意味の違いは、後述するように特にありません。ただ、一般的には「付近」の表記の方が使われやすい傾向があります。これは国の方針として、「同じ音で意味の近いものは、一方を省く」という考えがあり、「付」に統一する流れが以前からできていたことによります。

「附近」とは

附近

「附近」とは、「近い所」「近所」「辺り」などを意味する言葉です。ある地点から距離的にすぐ近くの場所などを指します。「付近」と意味や用法の違いはなく、「銀行強盗の犯人がこの附近に逃げ込んだそうだ」「飼い猫が行方不明だが、家の附近を探しても見つからない」のように使われます。

「附近」の「附」は、「つく・つける」や「添え加える」、また「つきしたがう」などを意味する漢字になります。

「付」と「附」は、戦前はきちんと使い分けされており、「ふきん」の場合も主に「附」の字が使われていました。しかし、「当用漢字表(常用漢字表の前身)」の制定に際して上記のような方針が掲げられた結果、「付」の字に統一する流れができ、その影響が現在でも続いています。実際には「附近」を使っても問題はありませんが、一般的には前述のように、「付近」の表記の方が多く見られるようになっています。

「付近」「附近」の意味と違い

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