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一般常識

「不寛容」「非寛容」の意味と違い

「不寛容」「非寛容」の意味と違い

「不寛容」「非寛容」の意味と違い

「不寛容の時代」などというように、最近「不寛容」という言葉を聞く機会が多くなっていますが、これとよく似た言葉として、「非寛容」というものを耳にすることもあります。どちらも「寛容」の否定形ですが、何か意味の違いなどはあるのでしょうか。また、どちらか一方が正しくて、一方が間違いといったことがあるのかについても気になります。

今回は、「不寛容」と「非寛容」の意味などについて解説していきますので、両者の違いが知りたい方は、参考にしてみてください。

「不寛容」

不寛容

「不寛容(ふかんよう)」とは、「心がせまく、人の言動を受け入れないこと」「他の罪や欠点などをきびしくとがめだてすること」という意味の言葉です。また、そのようなさまについても言います。「心が寛大で、よく人を受け入れること」といった意味の「寛容」の打消し語になります。「あの人は、身内以外の人間に対してとても不寛容だ」「世の中が厳しくなって、他人に対して不寛容な態度を取る人が増えている気がする」のように使われます。

「不寛容」と「非寛容」は、どちらも「寛容」の否定形という点で同様です。一方、細かい意味の違いがあるかどうかという点については、後述するように、あまりはっきりした答えは出ていません。ただ、実際に使われる頻度としては、「不寛容」の方が高くなる傾向があります。

「非寛容」

非寛容

「非寛容(ひかんよう)」は、「寛容」という言葉の打消し語です。「対人関係におけるあいまいさへの非寛容」「歴史上の非寛容の実例」「非寛容さが広がっていく社会」のように使われます。

「非寛容」は上で述べたように、「不寛容」とは「寛容の打消し語」という点で共通しています。細かい意味については、「非」と「不」の違いから区別できるようにも見えますが、実際にはかなり微妙なところです。たとえば「不存在=何かが存在しないこと」「非存在=そもそも存在が認識されないもの」といった具合に区別できる場合もありますが、「寛容」に関しては、そうした区別が当てはめにくくなっています。実際の用例においても、「不寛容」との違いはあまり見つからないのが実状です。ですので、実質的に両者は同じ言葉と言って良いでしょう。

なお、前述のように用例としては「不寛容」の方が多数派ですが、「非寛容」の用例も以前から一定数存在するので、「非寛容」の語を使っても、特に間違いというわけではありません。

「不寛容」「非寛容」の意味と違い

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