一般常識
「延長」「延期」「順延」の意味と違い
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「延長」「延期」「順延」の意味と違いとは
「予定を先に延ばす」という意味の言葉に、「延長」「延期」「順延」の3つがあります。これらの違いは分かりにくいところですが、それぞれ固有の意味合いがあり、具体的に使い分けることができます。
今回は、これら3つの意味や違いについて詳しく解説していきましょう。
「延長」とは
「延長(えんちょう)」とは、「長さや期間を延ばすこと」という意味の言葉です。また、長さや期間を延ばすことも言います。「会期を今月いっぱいまで延長する」「コードを2m延長する」「試合は延長戦に入った」のように使われます。
「延長」はまた、「足し合わせた全体の長さ」や「一続きのもの」という意味合いもあります。それぞれ、「延長20㎞のコース」「仕事が趣味の延長になっている」のように使われます。
「延長」の「延」という字は、「まっすぐ進む」などの象形から成り、「のびる」「つぎ足して長くなる」などの意味を持ちます。「長」の字は、「長髪の人」の象形から成り、「ながい」「時間などを引き延ばす」の意味を持ちます。
「延期」や「順延」との違いは、「予定が中止になるわけではない」という点にあります。詳しい説明については、以下で見ていきましょう。
「延期」とは
「延期(えんき)」とは、「期日や期限を延ばすこと」という意味の言葉です。予定されていた催しなどを、別の日にずらすことを言います。「会議は延期になった」「新作の公開を延期する」「帰国を延期せざるを得ない」のように使われます。
「延期」の「期」の字は、「区切る」「欠けた月」の象形から成り、「区切られた時間」の意味を持ちます。
「延長」との違いは、「本来の予定が中止になり、別の日に変更される」という点にあります。「延長」が予定自体はそのまま行い、期間だけを延ばすのとは違い、「延期」は「予定自体を別の日時に移す」ようになっています。
一方、「順延」との使い分けは、以下のようになります。
「順延」とは
「順延(じゅんえん)」とは、「期日を順繰りに延ばしていくこと」という意味の言葉です。予定されていた催しなどを、日を追って延期することを指します。「工事の日程は都合により順延された」「土曜日の試合は雨天順延となった」のように使われます。
「順延」の「順」という字は、「流れる川」と「人の頭部を強調した」象形から成り、「川の流れのように成り行きにまかせる顔」を表します。そこから「したがう」を意味するようになりましたが、この場合は「ものごとの配列」の意味になります。
「順延」は、予定されていた期日を延ばすという点では、「延期」と違いはありません。広義の「延期」に含まれますが、予定を1日ずつずらす場合は、「順延」を使う方が分かりやすくなります。例えば3日と4日に予定が入っており、それを1日ずつずらす際には、「3日の予定を順延する」と言えば、予定が4日と5日に変更したことが簡潔に分かります。
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