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ビジネス用語

「データマイニング」の意味とは?使い方や例文

「データマイニング」の意味とは?使い方や例文

「データマイニング」の意味とは?使い方や例文

「データマイニング」という言葉は、マーケティングの分野では常識とも言えるものです。しかし、日常的に口にしている人がいる一方で、聞いたことはあるけどいまいち意味がよくわからないという人も少なくないでしょう。

今回はそうした人のために、ビジネス用語としての「データマイニング」の意味や使い方などについて、詳しく解説していきたいと思います。

「データマイニング」の意味

「データマイニング」とは

「データマイニング」とは、簡単に言うと「大量のデータの中から有益な情報・知識などを取り出すこと」という意味の言葉です。
主にマーケティング分野で使われるデータ分析法の総称で、CRM(顧客一人一人に対する深い理解に基づいた、企業と顧客との長期的で良好な関係を形作る戦略)をサポートするテクノロジーという位置づけになります。

もう少し具体的に言うと、「企業が集めた顧客などに関する膨大な量のデータ(ビッグデータ)を、統計学やパターン認識といった技法を用いて分析し、その中からマーケティング活動の支援に役立つパターンやルールを抽出すること」が、ビジネスシーンで言う「データマイニング」になります。

「データマイニング」の由来

「データマイニング」という言葉は、「データ(data)」と「マイニング(mining)」の2語から成っています。「data」は「情報」を意味する英語で、「mining」は「鉱業」「採鉱」などの意味を持ちますが、この場合は「発掘」「採掘」の意味合いになります。つまり「データマイニング(data mining)」は、「情報の採掘」を意味する言葉ということになります。

「データマイニング」普及の背景

「データマイニング」は1990年代前半から研究されていましたが、2000年代に入って実用化されるようになり、近年は各分野で広く用いられるようになっています。「データマイニング」という手法が注目されるようになった背景には、データのデジタル化やマシンパワーの飛躍的な増加、拡大したネットワーク、オープンデータの増大等の要因によって、企業が膨大な量の情報を収集・蓄積できるようになったことがあります。また、既存の統計的手法と新しいデータマイニング手法の組み合わせが利用できるようになったことや、こうした組み合わせを利用できる統合化マイニングツールが一般化したことなども、「データマイニング」普及の一因となっています。

「データマイニング」で得られるもの

「データマイニング」を行うことで得られるものは、以下の4つに分類することができます。すなわち、「データ(data)」「情報(information)」「知識(knowledge)」「知恵(wisdom)」の4つです。このうち「データ」は「整理されていない数値」を指し、「情報」は「データ」を整理してカテゴライズしたものを指します。また、「知識」は「情報」から導き出される傾向や知見を指し、「知恵」は、「知識」の利用により人が判断する力を指します。

これらはそれぞれの頭文字を取って「DIKWモデル」と呼ばれ、後に行くほど有用性が高くなるとされます。

「データマイニング」の使い方・例文

「データマイニング」の意味について知ったところで、ビジネスシーンにおける実際の使い方についても見てみましょう。「データマイニング」という言葉は、以下の例文のように使われます。

例文:「データマイニングによって、住宅ローン見込み客が推定できる」

例文:「データマイニングを活用することで、一緒に買われる商品の組み合わせがしやすくなる」

例文:「データマイニングの活用は、顧客満足度を向上させる上でも有効だ」

「データマイニング」の手法

「データマイニング」で用いられる分析手法にはさまざまな種類があり、どの手法を使うかは目的に応じて異なります。通常は複数の手法を組み合わせる形になりますが、ここでは比較的耳にする機会が多い手法について、その意味や特徴などを簡単にご紹介しましょう。

マーケット・バスケット分析

「マーケット・バスケット分析」とは、データ同士の関係性を明らかにする手法で、コンビニのPOSデータの分析においてよく使われます。具体的に言えば、「一度の購買において、どの商品とどの商品が買われたか」という「組み合わせ」についての分析になります。有名なのが、「おむつとビールは同時に買われる傾向がある」という分析結果のエピソードですが、現在はこのエピソードの信ぴょう性は、疑われる傾向が強くなっています。

クラスター分析

「クラスター分析」は、集団の中から似ているもの同士を集めてグループ分けする手法です。性別や年齢などの分類基準があらかじめ明確な場合ではなく、そうした外的基準がはっきりしないデータについての分類で使われるようになっています。ちなみに「クラスター(cluster)」は、英語で「群れ」「集団」などを意味する言葉です。

最後に

以上、ビジネス用語としての「データマイニング」の意味や使い方などについて、いろいろと紹介してきました。

現在「データマイニング」は、マーケティング調査を中心として、製造や医療、教育などの分野でも活用されています。このように応用範囲が幅広いことから、社会人としては職種を問わず覚えておくべき言葉と言えるでしょう。例文で示した用法をきちんと踏まえ、場面に応じた適切な使い方を心掛けてください。

「データマイニング」の意味とは?使い方や例文

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