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一般常識

「批判」「批評」「非難」「批難」の違い

「批判」「批評」「非難」「批難」の違い

批判・批評・非難・批難の違い

何かに評価を加えたり、人を裁定する際には、さまざまな似た表現を使います。「批判」や「批評」などがそれですが、そもそもこれらの言葉には、どういった違いがあるのでしょうか。それぞれの意味を踏まえておくことで、使い分けに迷うこともなくなります。

そこで今回は、「批判」「批評」「非難」「批難」という4つの言葉の意味や違いについて、詳しく説明していきましょう。

批判

「批判」という言葉は、ものごとに検討を加えたのち、判定や評価を下すことを指しています。「批」は「正す」「判断する」などの意味を持ち、「判」は「区別する」「裁く」「決める」などの意味合いがあります。

「批判」の基本的な意味合いは、前述のように「ものごとの真偽や可否を検討して、それに対する判定を下す」ということです。この意味から転じて、次のような意味も持つようになりました。すなわち、「他人の言動に対し、その誤りや欠点を指摘して、それを正すよう求めること」といったものです。現在では、後者の意味合いで使われることが比較的多くなっています。ただ、基本はあくまで「検討して判断する」という点にあり、必ずしも人を責めるニュアンスは含みません。この点は、「非難」との大きな違いとなっています。

批評

「批評」とは、あるものごとの価値や正邪を検討し、それに対する評価を述べることを指します。「批」は上記のように「判断する」などを表し、「評」は「善悪や是非を考え論ずる」「価値を判断する」などを表します。

「批評」は、ものごとの価値などを判断して論ずるという点では、「批判」と違いはありません。ただ、前述のように「批判」が「人や物を咎める」というニュアンスを強く含むのに対し、「批評」にはそうした点はないという部分が異なります。「批評」の場合、良いところも悪いところも客観的に判断して指摘することを指しており、特に否定の方に偏るわけではない点が特徴です。

非難

「非難」とは、他人の欠点や犯した過ちを指摘して、責めることを言います。例えば、仕事のミスを取り上げて咎めたり、周囲に迷惑を与えるような癖や態度を注意するといったことが、「非難」にあたります。この場合の「非」は「そしる」「責める」などの意味で、「難」は「悪口」を意味します。「彼の間違いは非難されてしかるべきだ」「そこまで非難すべきことではない」などのように使います。

こうしたことからも分かるように、「非難」は「批評」とは、かなり意味合いに違いがあります。「非難」は人を強く責め立てる時に使う言葉で、冷静な指摘や客観的な評価だけの場合には用いません。一方、「批難」との違いについては、以下で見ていきましょう。

批難

「非難」と似た言葉に「批難」がありますが、「批難」の意味合いは、「他人の間違いや欠点を上げて叩くこと」というものです。これからも明らかなように、「批難」と「非難」には、実質的に意味の違いはありません。

1つの言葉に「非難」と「批難」という2つの表記が存在するのには、次のような理由があります。もともと「批難」という表記は存在せず、「人を責める」という意味では、「非難」の表記のみが使われていました。しかし、「批判」の項で見たように、「批」が「他人への否定的な評価」というニュアンスを持つようになり、いつしか「非」と混同されて使われるようになったわけです。ですので、本来「批難」という表記は間違いであり、仕事や公文書においては、「非難」を使うのが正解ということになります。