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一般常識

「中絶」「断絶」「途絶」の意味と違い

「中絶」「断絶」「途絶」の意味と違い

「中絶」「断絶」「途絶」の意味と違い

似た意味を持つ異なる熟語の例は枚挙にいとまがありませんが、「中絶」「断絶」「途絶」の3語も、そうしたものの一種です。これらは大体の意味合いが一致しており、使われ方も重なる部分がありますが、完全に同じというわけではありません。それぞれ微妙に異なる特徴があって、場面に応じて使い分けることも可能です。
では、具体的にどういった点が異なるのでしょうか。

今回は、「中絶」「断絶」「途絶」の意味や違いについて解説していきますので、これらを使い分ける際の参考にしてみてください。

「中絶」とは

中絶

「中絶(ちゅうぜつ)」とは、「途中で絶えること」という意味の言葉です。ある進行中の物事が、中ほどで途切れてしまうことを指します。また、物事を途中でやめることについても言います。「交渉は中絶されたままで、再開する見通しも立たない」「現場の安全が確認できるまで、作業を中絶した方がよい」などのように使われます。

「中絶」の「中」は「ある状態が続いているとき」を、「絶」は「たちきる」「中断する」などを意味します。

「中絶」と「途絶」は意味がかなり似ていますが、ニュアンスや使われ方はやや違います。「中絶」の場合はどちらかというと、「途中でやめる」という意味合いが強く、交渉や作業などについて使われることが多い点が特徴です。また、「人工妊娠中絶」の意味で使われる点も、「途絶」や「断絶」と異なる部分となっています。

「断絶」とは

断絶

「断絶(だんぜつ)」とは、「続いていたもの、受け継がれてきたものが絶えること」という意味の言葉です。「家が断絶する」「流派が断絶する」のように使われます。

また、「断絶」は「結びつきや関係が切れること、関係などをたちきること」の意味も持ちます。この場合は、「世代の断絶」「国交断絶」のように使われます。このほかにも「断絶」には、「悪弊を断絶する」のように、「根絶すること」という意味もあります。

「断絶」の「断」の字は、「切り離す」「絶える」「切れる」などを意味します。

「中絶」「途絶」と大まかな意味は似ていますが、ニュアンスはかなり違います。「断絶」の場合、「断ち切る」というかなり強いニュアンスを持つ点が特徴です。そのため、「中絶」や「途絶」に比べて、事態の深刻度はより高い印象になります。

「途絶」とは

途絶

「途絶(とぜつ)」とは、「続いてきた物事がとぎれて絶えること」という意味の言葉です。また、続いて行われてきたことを絶つことについても言います。「事故に巻き込まれた知人との連絡が途絶してから、もう丸一日経つ」「災害発生後の72時間は、通信途絶が起こりやすい時間帯でもある」「こんな悪習は、金輪際途絶すべきだ」などのように使われます。

「途絶」の「途」の字は、「みち」や「ある目的や結果に行き着く道のり」などの意味を持ちます。

「中絶」との違いは、上記のように微妙ですが、使い分けも可能となっています。「途絶」の場合、「絶えてしまう」という不測や不本意のニュアンスが強く、連絡や通信、交通などの分野で使われやすい点が特徴です。たとえば「交通途絶」とは言っても、「交通中絶」とは言わないといった具合です。

「中絶」「断絶」「途絶」の意味と違い

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