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一般常識

「近づく」「近寄る」の意味と違い

「近づく」「近寄る」の意味と違い

「近づく」「近寄る」の意味と違い

異なる表現なのに、どちらも同じような意味合いを指すというケースは、日本語には数多く見られます。「近づく」と「近寄る」も、そうしたものの一種です。一見したところ、両者ともほとんど同じ内容を表しているようですが、実際にはある点で区別することができます。では、その違いとは、具体的にどのような部分なのでしょうか。改めて考えてみると、難しい問題だということに気付くでしょう。

今回は「近づく」と「近寄る」の意味や違いについて解説しますので、使い分ける際の参考にしてみてくだい。

「近づく」とは

近づく

「近づく」とは、「あるものがある場所の近くに移動する」という意味の言葉です。読み方は「ちかづく」で、「電車が駅に近づく」「台風が九州に近づく」のように使われます。
また、「それを行う時期が近くなる」の意味もあり、この場合は「夏の甲子園が近づく」「約束の日が近づくのように使われます。
このほかにも、「積極的に親しくなろうとする」「めざすものに近い状態になる」の意味もあり、それぞれ「部長に取り入ろうとして近づく」「作品が完成に近づく」のように使われます。

「近寄る」とは意味が似ていますが、「近づく」の方が幅広い使われ方をする点が違います。「近づく」は、主体が物や時期、概念などの場合にも使える点で、「近寄る」と区別できます。

「近寄る」とは

近寄る

「近寄る」とは、文字通り「近くに寄る」という意味の言葉です。人や動物が、あるものの傍まで移動していくことを言います。読み方は「ちかよる」で、「猫が人懐っこい様子で近寄ってきた」「AはBに気づかれないよう、そっと彼の背後に近寄った」のように使われます。
また、「近寄る」には「親しくなるようにする、かかわりを持つ」の意味もあり、この場合は「彼にはよくない噂があるので、あまり近寄らない方がいい」のように使われます。

「近寄る」と「近づく」は、どちらも「距離を詰める」といった意味合いを持つ点で共通しますが、使われ方には違いがあります。上で述べたように、「近づく」が時期や物についても使えるのに対し、「近寄る」は人や動物にしか使われません。「生き物がある意志を持って何かに接近する」ことを指すのが、「近寄る」の特徴だと言えます。

「近づく」「近寄る」の意味と違い

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