一般常識
「誤る」「謝る」「謬る」の意味と違い
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誤る・謝る・謬るの意味と違い
「誤る」「謝る」「謬る」は、すべて「あやまる」と読む言葉です。これらは読みは同じでも、意味合いには異なるところもあります。果たして、個々の違いはどのようなものなのでしょうか。具体的な使い方なども知りたいところです。そこで今回は、「誤る」「謝る」「謬る」の意味と違いについて詳しく解説していきます。
誤るとは
「誤る」の意味は、いくつかあります。代表的なのは、「不適切な判断や選択、評価、行動などをすること」というもので、「選択を誤る」「目測を誤る」「運転を誤る」のように使われます。もう1つは、「道義に外れたことをする」という意味合いで、「それは誤った考えだ」のように使われます。また、「他人を間違いに導く」という意味もあり、この場合は「人を誤る言動」などと使います。そのほかに、「約束をやぶる」「病気で心が乱れる」といった意味合いもあります。
「誤る」の「誤」という字は、「刃物と口」の象形と、「うるさい」を表す象形から成っています。これは「言葉を言い狂わす」という意味で、そこから「あやまる」を表す漢字として成り立ちました。
「謝る」との違いについては、以下で見ていきましょう。
謝るとは
「謝る」の主な意味合いは、「許しを願う」というものです。自分が悪いことをしたと思い、相手に対し許しを願うことを言います。「わびる」と同じ意味の言葉です。具体的には、「素直に謝った方がいい」「こちらが謝るのはおかしい」「謝っても許してもらえない」のように使われます。
「謝」という字は、「刃物と口」の象形と、「放つ」を表す象形から成っています。その意味は「言葉を放つ」というもので、そこから「あやまる」などの意味の言葉として使われるようになりました。
「謝る」と「誤る」は、語源は同じですが、意味合いはこのように大きく違います。「誤る」が「間違える」や「道理に外れる」を意味するのに対し、「謝る」は、主に「謝罪する」を表すようになっています。
謬るとは
「謬る」は、「誤る」と意味の違いはありません。やはり、「適切でない判断や行動を行う」「道義に外れたことをする」などを表しています。読み方も「あやまる」で同じです。「予測を謬る」「時間を謬る」「進行を謬る」「謬った考え」などのように使います。
「謬る」の「謬」という字は、「刃物と口」、「もつれる」を表す象形から成っています。これは「言葉がもつれる」を意味しており、そこから「あやまる」を表す漢字として成り立ちました。
「謬」は「誤謬」というように、「誤」の字とほぼ同じ意味合いを持っています。ただし、「誤」は常用漢字表に含まれるのに対し、「謬」は含まれないという違いがあります。そのこともあり、「謬る」の表記が使われることはあまりありません。
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