一般常識
「後継ぎ」「跡継ぎ」の意味と違い
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「後継ぎ」「跡継ぎ」の意味と違い
「誰かの役割を継いで引き受けること」を意味する「あとつぎ」という言葉には、「後継ぎ」と「跡継ぎ」の2つの表記があります。どちらの表記でも基本的な意味合いは同じですが、使われる場面はそれぞれ異なっています。ただ、使い分けられるということは知っていても、具体的にどう区別すればよいか分からないという人も多いでしょう。
今回は、「後継ぎ」と「跡継ぎ」の意味や違いについて解説していきますので、両者の使い分け方について知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
「後継ぎ」
「後継ぎ」とは、「前任者のあとを引き受けること」という意味の言葉です。仕事などで、ほかの誰かが担っていた役割や地位を、その人に代わって引き受けることを指します。また、そうして引き継いだ人についても言います。類語には「後任」があり、「彼女は社長の後継ぎに指名された」「彼はまだ1年生だが、エースの後継ぎ候補として期待されている」のように使われます。
「後継ぎ」の「後」には「うしろ」や「以前」などさまざまな意味がありますが、この場合は「連続するものの中で、次に来るもの」の意味になります。
「跡継ぎ」と基本的な意味に違いはありませんが、「後継ぎ」の場合、仕事などの一般的な場面で広く使われる点が特徴です。これに対し「跡継ぎ」は、後述するように、より限定された場面で使われるようになっています。
「跡継ぎ」
「跡継ぎ」とは、「家督を継ぐこと」もしくは「家督を継いだ人」という意味の言葉です。「彼はこの家の跡継ぎだ」のように使われます。また「跡継ぎ」には、このほかに「学問や技芸などで、師匠のあとを引き継ぐこと。またその人」という意味もあり、この場合は「彼女は家元の跡継ぎとして、小さい頃から厳しい踊りの稽古を積んできた」のように使われます。
「跡取り」の「跡」は、「何かが通って行ったしるし」を意味する漢字ですが、この場合は「名跡」や「家督」の意味になります。
「後継ぎ」との意味の違いは、上記のように基本的にはありませんが、「跡継ぎ」は「家督を継ぐ」「師匠のあとを継ぐ」という場面に限って使われる点が特徴となっています。「名跡」や「跡取り」といった言葉を思い浮かべると、使い分けがしやすくなるはずです。
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