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一般常識

「勤める」「務める」「努める」「勉める」の意味の違い

「勤める」「務める」「努める」「勉める」の意味の違い

勤める・務める・努める・勉めるの意味の違い

同音異義語が多い日本語ですが、「つとめる」という言葉にも、さまざまな表記があります。
「勤める」「務める」「努める」など、場合に応じてどう使い分けるべきなのか、悩んでしまうという人は多いでしょう。そこで今回は、「勤める」「務める」「努める」「勉める」という4つの表記の意味や違いについて、詳しく解説していきます。

勤めるとは

「勤める」とは、「職に就く」「勤務する」といった意味の言葉です。
会社や官庁などで、職員として働くことを指します。1日や数日仕事をするだけでなく、ある程度まとまった期間雇用されて働くことを表します。企業など団体の一員として所属することを指し、個人事業主などの場合は使われません。
「勤」という字は、「粘土をちからを込めて練り込む」というさまを表しており、そこから「勤労」といった意味合いが生まれました。「商社に勤める」「市役所に勤める」「旅行会社に勤める」などのように使われます。

「勤める」にはまた、「仏道に励む」という意味合いもあります。こちらは「勤行」と同義の言葉で、「法事を勤める」などと使います。

「務める」などとの違いについては、以下で見ていきましょう。

務めるとは

「務める」とは、「ある役割を引き受け、それを果たすこと」といった意味合いの言葉です。
与えられた任務等に対し、その役割に従って仕事をこなすことを指しています。
「務」は「矛(ほこ)で打ちかかる」を表す部分と「ちから強い腕」を表す部分から成る漢字で、「はげむ」「はたらく」などの意味合いを持ちます。「議長役を務める」「主役を務める」「リーダーを務める」などのように使われます。

「務める」と「勤める」との違いは、役割に対して使うか職場に対して使うかという点にあります。「勤める」は、上記のように職場に対して使われる言葉ですが、「務める」は役割に対し使われるようになっています。

努めるとは

「努める」とは、「ちからを尽くしてあることを行う」という意味の言葉です。
「努力する」「励む」を指しており、ちからを惜しむことなく、何かをたゆまずやり続けることを表します。
「努」という漢字は、もともと「せいいっぱい働く奴隷」を表しており、そこから「ちからを尽くす」といった意味合いで使われるようになりました。「日課の運動に努める」「日々療養に努める」「目標実現に努める」などのように使われます。

「勤める」との違いと言うと、「努める」の表記には「職に就く」といった意味合いはありません。また「役割を果たす」という意味でも使われることはないので、「務める」とも用法は異なります。

勉めるとは

「勉める」は、「あることをちからを尽くしてする」という意味の言葉です。「努力する」と同義の言葉で、何かに対し精一杯のちからを出すことを指しています。「勉」は「新生児が生まれるさま」と「ちから強い腕」を表す部分から成っており、「ちからを込めて何かを行う」といった意味を持つようになっています。「問題解決に勉める」「涙を見せないよう勉める」「精神修養に勉める」などのように使われます。

以上のことからもわかるように、「勉める」と「勤める」は、ほとんど同じ意味の言葉と言えます。実際に、両者の表記を入れ替えても、文意は全く変わりません。ただし、「勉(つと)める」の読みは常用漢字表には記載されていないため、一般的には「努める」を使うことが多いという違いがあります。