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ビジネス用語

「タスクフォース」の意味とは?使い方や例文、「プロジェクトチーム」の違い

「タスクフォース」の意味とは?使い方や例文、「プロジェクトチーム」の違い

「タスクフォース」の意味とは?使い方や例文、「プロジェクトチーム」の違い

近年ニュースなどで目にする機会が増えた言葉に、「タスクフォース」というものがあります。もともとは軍事用語ですが、現在ではビジネスシーンでよく使われるようになっています。しかし正直なところ、今ひとつこの言葉の意味がわからないという人も多いでしょう。

そこで今回は、ビジネス用語としての「タスクフォース」の意味や使い方などについて、詳しく解説していきたいと思います。

「タスクフォース」の意味

「タスクフォース」とは

一般的に使われる「タスクフォース」とは、「特定の目的を達するために一時的に編成されたグループ」を意味します。企業に限らず、官公庁などの組織でも編成されるケースが多くなっています。「タスクフォース」が取り組むのは、組織にとって緊急性の高い課題で、例としては新商品の開発や、重大な不祥事への対応といったことが挙げられます。

メンバーについては、通常は各部署から適任者を選抜する形で集められます。扱う問題がデリケートなものであることから、専門的な知識や技術を持つ人間でないと、基本的に務まりません。言わば選び抜かれた精鋭部隊ですが、前述のように一時的な組織であり、短期集中で課題解決に当たることになります。目的を達するとグループは解散し、各メンバーは元の所属に戻って、以前の業務を再開することとなります。

「タスクフォース」の由来

「タスクフォース」という言葉は、ビジネス用語として作られたものではありません。この言葉は、もともとアメリカ海軍をはじめとした軍隊で使用されていました。英語では「task force」と表記されますが、「task」は「仕事」「任務」を、「force」はこの場合「部隊」を指し、日本語では「任務部隊」と訳されます。文字通り「特定の任務のための部隊」のことであり、ある作戦目標達成のために、臨時に編成したチームをこう呼んでいました。こうした編成法は、第二次大戦以降現在も続けられており、日本の海上自衛隊でも採用されています。

「タスクフォース」と「プロジェクトチーム」の違い

ところで、「タスクフォース」とよく似た意味を持つ言葉に、「プロジェクトチーム」というものがあります。「プロジェクトチーム」もやはり、「新規事業の立ち上げや商品開発などのために、臨時で招集される集団」を指しており、基本的には「タスクフォース」と違いはありません。実際に、この2つを同義の言葉として扱うケースも多くなっています。

ただ、この2つは「プロジェクトのスパン」という点で使い分けられるのが通常です。一般的には、想定するスパンが比較的短いものを「タスクフォース」、それより長期に及ぶものを「プロジェクトチーム」と呼ぶことが多くなっています。こうした基準の違いにより、選ばれるメンバーもそれぞれで異なってきます。

「タスクフォース」の使い方・例文

「緊急性の高い要件に対応するための臨時チーム」を意味する「タスクフォース」ですが、実際にはどのように使われるのでしょうか。ここでは、ビジネス用語としての「タスクフォース」の具体的な使い方について、例文を挙げて見ていきましょう。

例文:「サービス品質をより向上させるために、お客様への対応システムを見直すタスクフォースを立ち上げることになった」

例文:「この度社内で発生した不祥事について、内部調査のためのタスクフォースが結成された」

例文:「タスクフォースを組む場合は、必要不可欠な程度の人数にとどめることが大事だ」

「タスクフォース」のメリット

ここまで「タスクフォース」の意味や使い方について見てきましたが、そもそも「タスクフォース」を組むことには、どのような利点があるのでしょうか。この項目では、「タスクフォース」のメリットについて見ていきましょう。

迅速な課題解決

「タスクフォース」を組むメリットとしては、「課題に対し迅速に対応できる」ということがあります。企業では常にさまざまな問題や課題が発生していますが、その中にはじっくり時間をかけて解決すべきものもあれば、逆に素早い解決が求められるものもあります。緊急性の高い課題を放置しておけば、組織にとって致命的なことになりかねません。特に経済のグローバル化が進んでいる現代においては、わずかな意思決定や行動の遅れが、重大な事態を招く可能性が高くなっています。
これに対し、各部門のエキスパートで編成した「タスクフォース」を課題に当たらせることにより、素早い意思決定や行動が実現され、可能な限り迅速な解決が望めるようになっています。

部門の枠にとらわれない発想

前述のように、「タスクフォース」のメンバーは各部門から選抜する形で集められます。こうした組織横断的なチーム編成は、新商品の開発などのプロジェクトを推進するのに適しています。部門の枠にとらわれず、各分野のエキスパートが活発に意見を交換しあえるので、あらたなイノベーションを起こしやすいというメリットがあります。

また、部門の枠を超えた編成を取ることで、組織全体の問題を洗い出したり、その解決手段を求めやすくなるというメリットもあります。さらに、部門ごとの問題などについても、他部門のメンバーと共有することで解決の糸口がつかみやすくなります。

最後に

このように「タスクフォース」は、「特定の目的を達成するために、各部署から臨時に招集されたメンバーから成るチーム」を意味します。ビジネス用語としては常識といってもいいワードなので、例文で示したような使い方をしっかり踏まえておきましょう。また、「プロジェクトチーム」の違いについても知っておくと便利です。

「タスクフォース」の意味とは?使い方や例文、「プロジェクトチーム」の違い

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