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一般常識

「修理」「修繕」「補修」「修復」の意味と違い

「修理」「修繕」「補修」「修復」の意味と違い

「修理」「修繕」「補修」「修復」の意味と違い

同じ字を一部に含む熟語の群れは、意味の違いを把握するのが難しいケースが多くなっています。「修理」「修繕」「補修」「修復」の4語も、それぞれの違いを説明するのはそれほど簡単ではありません。ただ、1つ1つの意味や使われ方を注意深く見ていくことで、わずかな相違点を見つけることはできます。

今回は「修理」「修繕」「補修」「修復」のの意味や違いについて詳しく解説しますので、これらの言葉の使い分けに悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。

「修理」とは

修理

「修理」とは、「壊れたり傷んだりした部分に手を加え、再び使用できるようにすること」という意味の言葉です。「パソコンを修理に出す」「時計の修理代金を払う」「自動車修理工場を営む」などのように使われます。

「修理」の「修」の字は、「正しく整える」「直す」「良い」などの意味を持ちます。一方「理」は、「ととのえる」「正す」などの意味を持つ漢字になります。

「修理」と「修繕」はかなり近い意味を持つ熟語ですが、細かい違いもあります。「修繕」が見栄えの面も含めた言葉であるのに対し、「修理」の場合は主に機能面について言う点が特徴です。

一方「補修」との違いは、「すでに壊れてしまったもの」を対象とする点に求められます。「修復」とも似ていますが、「修理」は元通りに近づけるよりも、「とりあえず使える状態にする」ことに主眼を置く点で使い分けられます。

「修繕」とは

修繕

「修繕」とは、「壊れたり悪くなったりしたところを繕い直すこと」という意味の言葉です。「塀を修繕する」「マンションの修繕工事」などのように使われます。

「修繕」の「繕」という字は、「つくろう」「直す」「修理する」などの意味を持ちます。

「修繕」と「修理」の違いは、上記のように手を加える範囲にあります。「修繕」が、機能と見た目の状態の両方を含めて悪いところを直すことを言うのに対し、「修理」は機能面の問題に限り使うケースがほとんどです。

一方「補修」とは、「直し方がより本格的である」という点で区別できます。「修復」とも意味合いは似ていますが、「修繕」はマンションなどの建築物や洋服などについて言うことが多いのが特徴です。

「補修」とは

補修

「補修」とは、「壊れたり、傷んだりしたところをつくろうこと」という意味の言葉です。「机を補修する」「ビルの補修工事」などのように使われます。

「補修」の「補」という字は、「破損したところを直す」「足す」「埋め合わせる」といった意味を表します。

「補修」は完全に壊れる前の物にも使える点で、「修理」「修復」と区別できます。一方「補修」と「修繕」は、どちらも建築物への工事で使われますが、内容には次のような違いがあります。「修繕工事」という場合、悪くなった部分を取り替えたり、汚れた箇所を塗装し直すなどにより、外観や機能を建設当初の状態まで戻すことを言います。これに対し「補修工事」は、劣化や不具合が見られる部分を応急的に直すことを言い、とりあえずの緊急処置としてや、本格的な「修繕工事」までのつなぎとして行うことが多くなっています。

「修復」とは

修復

「修復」とは、「建造物などの傷んだ箇所を直して、もとのようにすること」を意味する言葉です。「お寺の山門を修復する」「絵画の修復作業」などのように使われます。

「修復は」また、「関係修復を図る」などのように、破綻した間柄を元通り戻すことについても言います。

「修復」の「復」は、「もどす」「補う」などの意味を表します。

「修復」は「修理」に比べ、「元通りの状態に戻す」という意味合いが強い点が特徴です。「修繕」と「修復」は、前者がビルなどの建築物などが主な対象となるのに対し、後者は芸術作品や歴史的建造物、コンピュータファイルなどを対象とする点で使い分けられます。一方「補修」との違いは、上で述べたように、壊れたり破損した後の物に対してのみ使われるという点に求められます。また、「補修」に比べると対象となる物が限られる点も、違いに含められます。

「修理」「修繕」「補修」「修復」の意味と違い

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