社会人のためのビジネス情報マガジン

  • フェイスブック
  • ツイッター
  • RSS

一般常識

「主導」「主動」の意味と違い

「主導」「主動」の意味と違い

「主導」「主動」の意味と違い

同音異義語の多さは日本語の特徴ですが、「しゅどう」という言葉にも、多数の漢字表記が存在します。「主導」「主動」の2つもその一種ですが、これらは字面も意味合いも似通っているため、使い分けに迷うケースが少なくありません。果たしてこの2つの言葉には、何か明らかな違いなどはあるのでしょうか。あるとすればどの辺なのかが気になります。

今回は、「主導」と「主動」の意味や違いについて解説しますので、両者の使い分けで悩んでいる方は参考にしてみてください。

「主導」とは

主導

「主導」とは、「主となって導くこと」という意味の言葉です。ある人物や組織などが中心となり、他を統率・手引きすることを言います。「A氏が主導した催しは大盛況だった」「自治体主導のスマートシティ計画」「日本はこの国際大会で主導的役割を果たした」などのように使われます。

「主導」の「導」は、「手を引いて道を行く」さまを表しており、そこから「ちみびく」を意味する漢字として成り立ちました。ほかに「先導」や「教導」などの熟語で使われています。

「主導」と「主動」の意味合いは近いものの、細かい点で違いがあります。「主導」の場合、「他を導く」という意味合いに重点を置くところがポイントです。これに対し「主動」には、「導く」という意味合いは含まれません。

「主動」とは

主動

「主動」とは、「中心となって行動すること」という意味の言葉です。集まりなどにおいて、その中心として働くこと、主となって働きかけることを言います。「彼女の主動のおかげで、パーティーの準備はスムーズに進んだ」「このグループの主動者となったのは、普段目立たないBさんだった」「C氏はこの会で主動的な立場にある人物だ」などのように使われます。

「主動」の「動」は、「人が重い袋を動かす」さまを表しており、そこから「うごく」「うごかす」「うごき」などを意味する漢字として使われるようになりました。「動作」や「行動」など多くの熟語で使われています。

「主動」と「主導」は前述のように近い意味を持ちますが、微妙な違いも指摘できます。「主導」の意味の重点が「他を導くこと」にあるのに対し、「主動」は「率先して働く」という意味合いに重点を置くところが特徴です。この点を踏まえると、両者を使い分けやすくなるでしょう。

「主導」「主動」の意味と違い

この記事が気に入ったら いいね!しよう

最新の情報をお届けします