一般常識
「進入」「侵入」「浸入」の意味と違い

スポンサーリンク
スポンサーリンク
進入・侵入・浸入の意味と違いとは
「しんにゅう」と読む熟語には、いくつかの種類があります。その中で「進入」「侵入」「浸入」の3つは、字面や意味合いも似通っていることから、特に使い分けしにくい言葉となっています。ではこの3つは、それぞれどういう意味を持っているのでしょうか。それを知ることで、正しい使い分けが可能となります。
今回は、「進入」「侵入」「浸入」の意味と違いについて解説していきましょう。
進入とは
「進入」とは、文字通り「進み入る」という意味の言葉です。人や乗り物などが、ある場所や区域などに進んで入っていくことを指します。具体的には、「列車がプラットホームに進入してきた」「飛行機が滑走路に進入する」「この道は車両の進入は禁止されている」のように使われます。
「侵入」との違いで言うと、「進入」の言葉自体には、違法性や禁忌の意味合いはないという点があります。「進入」は上の説明のように、単にある場所へ進んで入っていくことを指すのみですが、「侵入」は後述するように、初めから否定的なニュアンスを持っています。「進入禁止」などの使い方はありますが、これは「この場所に入ってはいけない」という意味の表現で、他の場所への「進入」を禁じているわけではありません。
侵入とは
「侵入」とは、「他の領域に侵し入ること」という意味の言葉です。自分の領域でない場所について、強圧的に入っていくことを指します。具体的には、「他国の領海に侵入する」「留守中の家に侵入する」「泥棒の侵入を防ぐ措置」のように使われます。
「進入」との違いは、前述のように、最初から否定的な意味合いを含むという点にあります。
「侵」の字は「侵略」「侵攻」などと使うように、「許可なく入り込む」「奪い取る」などの意味合いを持っています。「進入」のように中立的な言葉とは違い、ネガティブな意味合いでしか使われないのが特徴です。
このように、違法性や強圧性を表す場合には、「侵入」の語を使うのが正解と言えます。
浸入とは
「浸入」とは、「水などが入り込むこと」という意味の言葉です。土地や建物などの中に、河水や海水などが入り込んでくることを言います。「船体の割れ目から海水が浸入してきた」「氾濫した河水が家の中まで浸入している」「車の中に雨水が浸入した」のように使われます。
このように、「浸入」は入り込むものが河川や雨、海などの水であるという点に特徴があります。「進入」や「侵入」は、人や車などが入り込むことを指していましたが、「浸入」は入り込む対象が違います。
「浸入」の「浸」という字は、「ひたる」とも読むように、「あるものが水などの中に入る」ことを表しています。
「侵入」と「浸入」は字面は似ていますが、このように意味合いはまったく異なるので、使い間違えないように注意が必要です。
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
- 最新の情報をお届けします
- Tweet Follow @b_textbook
その他おすすめのコンテンツ一覧
-
「早急(そうきゅう)」と「早急(さっきゅう)」の意味の違いと読み方
-
「ください」と「下さい」の正しい使い分け方と違い
-
一次元・二次元・三次元・四次元・五次元の違い
-
過料とは?過料と科料、罰金の違い
-
「世論(よろん)」と「世論(せろん)」の違いと読み方
-
「凡例(はんれい)」と「凡例(ぼんれい)」の違いと読み方
-
「嗅覚」と「臭覚」の意味と違い
-
「発足(ほっそく)」と「発足(はっそく)」の違いと読み方
-
日本の少子高齢化の原因と問題点18選
-
「宜しく」と「よろしく」の正しい使い分け方と違い
-
「いただく」と「頂く」の正しい使い分け方と違い
-
「動線」と「導線」の違い
-
高級寿司屋のマナーと正しい食べ方34選
-
生む(生まれる)・産む(産まれる)の違い
-
元・基・下の使い方の違い
-
「重複(ちょうふく)」と「重複(じゅうふく)」の違いと読み方
-
「尋ねる」「訪ねる」「訊ねる」の意味と違い
-
「代替案(だいたいあん)と(だいがえあん)」の違いと読み方
-
ホールディングスとは(持株会社とは)?メリットとデメリット9選
-
「いたします」と「致します」の正しい使い分け方と違い
-
「遵守(じゅんしゅ)」と「遵守(そんしゅ)」の違いと読み方
-
「貼付(ちょうふ)」と「貼付(てんぷ)」の違いと読み方
-
「つまずく」と「つまづく」の意味と違い
-
民主主義・資本主義・社会主義・共産主義の違い