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一般常識

「審議」「審査」の意味と違い

「審議」「審査」の意味と違い

「審議」「審査」の意味と違い

日本語には、字面や意味合いのよく似た二字熟語が数多く存在します。「審議」と「審査」の2つも、そうしたものの一種です。どちらも「審」の字が入り、使われ方も重なる部分が多いことから、区別に悩むケースも多くなっています。しかし、両者は完全に同じ言葉というわけではなく、場面に応じて使い分けることも可能です。では、具体的にどのような点で異なるのでしょうか。

今回は、「審議」と「審査」の意味や違いについて解説していきますので、これらの使い分け方が知りたい方は参考にしてみてください。

「審議」とは

審議

「審議(しんぎ)」とは、「くわしく調べ検討して、その可否を討議すること」という意味の言葉です。ある事柄について詳細な調査・検討を行い、その良し悪しなどを決定することを言います。
「提案された方針についての審議が行われた」「審議の結果、A氏の案の採用は見送られた」「日本国憲法の草案が審議された」などのように使われます。

「審議」の「審」の字は、「つまびらかにする」「明らかにする」などの意味を持ちます。「議」の字は、「相談する」や「考える」、「物事の良し悪しについて論じ合う」などを意味しています。

「審議」と審査」はかなり近い言葉ですが、両者の細かい意味合いや使い方は違います。「審議」の場合、「物事の良し悪しを決める」ことに重点を置くところが特徴となっています。

「審査」とは

審査

「審査(しんさ)」とは、「詳しく調べて、適否や優劣、等級などを決めること」という意味の言葉です。ある案件や事柄について調査・検討し、それが基準に適うかや、他の対象との差、品質のランクなどの結論を出すことを言います。
「出品作品についての審査を行う」「資格審査は問題なくパスした」「彼は審査員の心証を悪くした」などのように使われます。

「審査」の「査」は、「調べる」の意味を持つ漢字になります。

「審議」も「審査」も、「何かを調べてある結論を出す」という点で共通しますが、詳しい内容には違いがあります。「審議」が前述のように、主に「物事の良し悪しを決める」ことを指すのに対し、「審査」は「物事や人についての適否・優劣・等級などを決める」ことを指すようになっています。なので、たとえばコンクールで順位を決める際には、「審査」の語が主に使われます。

また、「書類審査」や「審査をパスする」とは言っても、「書類審議」や「審議をパスする」とはほとんど言われません。こうした点を踏まえると、両者の使い分けがしやすいでしょう。

「審議」「審査」の意味と違い

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