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一般常識

「成年」「青年」「盛年」の意味と違い

「成年」「青年」「盛年」の意味と違い

「成年」「青年」「盛年」の意味と違い

「“せいねん”年齢」や「“せいねん”の主張」などのように、「せいねん」という言葉はある年代の人を指す語としてよく使われるようになっています。しかし、これを漢字で表す場合、「成年」「青年」「盛年」の3つが候補として挙がってきます。果たしてこの3つはどの部分が違い、どのように使い分けられるのでしょうか。

今回は、「成年」「青年」「盛年」の意味や違いについて解説していきますので、これらの使い分けについて知りたい方は、参考にしてみてください。

「成年」とは

成年

「成年」とは、「人が完全な行為能力を有するとみなされる年齢」という意味の言葉です。この場合の「行為能力」は、「民法上、法律行為を単独ですることのできる能力」を指します。「成年」に達した者は「成人」や「成年者」と呼ばれ、まだ達しない者は、「未成年(者)」などと呼ばれます。

日本における「成年」は、明治9年以来20歳とされてきましたが、法律の改正により、2022年4月1日からは18歳が「成年」となります。これにより、18歳や19歳でも親の同意を得ずに各種の契約(クレジットカードの作成など)をしたり、住む場所を決めるといったことが行えるようになります。ただし、飲酒や喫煙などについては、今まで通り20歳まで認められません。なお、未成年者でも婚姻をすれば、「成年」とみなされます。

「青年」との違いは、「法律で年齢が決められている」という点にあります。詳しいことについては、以下で説明しましょう。

「青年」とは

青年

「青年」とは、「青春期の人」という意味の言葉です。もはや子供にはあたらないものの、完全な大人とも呼べないような時期の人物を言います。女性に対して使われる場合もありますが、一般的には男性を指すことが多くなっています。「青年の主張」「元気のいい青年」「あの青年はみるからに強情そうだ」などのように使われます。

「青年」の「青」という字には、色としての意味以外に、「未熟」や「若い」という意味があります。

「成年」との違いは、表す年代がはっきりしていない点にあります。「成年」は上記のように、法律で年齢が明確に決められていますが、「青年」は漠然と「若い年代」を表すだけです。通常は10代後半から20代までを指しますが、30代も含める場合もあるなど、使う者の主観や時代・文化などの背景によってかなり異なってきます。

「盛年」とは

盛年

「盛年」とは、「若い盛りの元気な年ごろ」という意味の言葉です。エネルギーに溢れた若い年代について言います。「盛年の子ら」「せっかくの盛年を無為に過ごすのは惜しい」「盛年、重ねて来たらず(若い盛りは一生のうち二度は来ない」のように使われます。

「盛年」の「盛」の字は、「もる」の他に、「物事の勢いが強い時期」「歳が若い」などの意味も持ちます。

「盛年」と「青年」は、「若い年ごろ」を指す点で違いはありませんが、ニュアンスなどはやや異なります。「青年」の場合は、どちらかというと「年齢の数が比較的少ないこと」に意味の重点が置かれているのに対し、「盛年」は「心身が元気で勢いがあること」に重点が置かれる点で、使い分けることができます。

「成年」「青年」「盛年」の意味と違い

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