一般常識
以上・以下・未満・超え・以内・以前・以降・以来・以外は基準を含むかの違い
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以上・以下・未満・超え・以内・以前・以降・以来・以外は含むかどうかの違いについて
「以上」「以下」「未満」の3つにおいて基準を含むのか、含まないのかで悩む方は多いと思います。
結論から言ってしまえば「以上」「以下」は基準を含み、「未満」は含みません。
「以上」「以下」「未満」は数学に切り替わる前の小学4年生の算数の授業で教わる内容ですが、「基準点が含まれるかどうか」は社会人になると忘れてしまっている方も多いと思います。
また、上記の他にも範囲を示す言葉は「超え」「以内」「以前」「以降」「以来」「以外」など多数ありますがそれぞれに違いがあります。
ここではそれらの違いについてと、簡単な覚え方について紹介していきます。
以上・以下は基準を含む
以上と以下はその基準点を含む表現になります。
1チーム10人以上で参加資格が与えられる場合には10人いれば参加することができます。
つまり「1000円以上お買い上げの方に・・・」と言った場合は1,000円ぴったりも含まれますし、「10歳以下は無料」と言った場合には10歳の方も無料となります。
他にも
10m以上離れてください
10mは含まれるため、1m単位で言えば10m、11m、12m・・・と離れていれば問題ありません。
バージョン3.0以下のパソコンではご利用いただけません
バージョン3.0は含まれるため、バージョン4.0ではご利用いただけますがバージョン1.0、2.0、3.0ではご利用いただけません。
平均点以上を取れば合格できる
平均点も含まれるため、平均点を取れば合格できることになります。
小数点以下は切り捨ててください。
小数点も含まれますので「5.3」であれば「5」が正しい答えになります。
そのため「1,000円以上1,000円以下」と言った表現はどちらも1000円と言った基準を含んでいるため間違った使い方となります。
「以」には年齢や価格、等級などの範囲の基準を表す意味があります。以上や以下を忘れないように覚えるには「以」は「入(以)れる」と覚えると簡単かと思います。
未満
未満は上記の以上や以下とは違い、基準点を含まない表現になります。
1チーム10人未満と言った参加資格の場合には10人では参加資格がないため1人~9人以内でチームを作る必要があります。
つまり、「20歳未満の飲酒は違法」と言った場合には20歳は含まれないため0歳~19歳は飲酒をすることができません。また、「120cm未満のお子様は搭乗不可」と言った場合には120cmのお子様は含まれませんので搭乗することができます。
他にも
体脂肪率10%未満を目指す
10%は含まれませんので、体脂肪率10%は目標に達していないことになります。
年収300万円未満
300万円は含まれないため、年収1万円~299万円の方を指します。
未満の「未」は未来と同じ漢字です。未来の話をする際に今を含めず話をしますので「含めない」と覚えると覚えやすいと思います。
また、「友達以上・恋人未満」と言ったフレーズは「友達は含まれ」「恋人は含まれない」と言ったことから「友達以上・恋人未満」と言ったフレーズを覚えると「以上」「以下」「未満」の違いを覚えやすいと思います。
超え(超過)
以上の反対が以下となることは多くの方が知っていると思いますが、上記の未満の反対は超え(超過)となり基準点は未満同様に含まれません。
つまり「法定速度80kmを超えて走行する」と言った場合には80kmは含まれず、81km以上で走行したことになります。
他にも
利用目的の範囲を超えた
利用目的と言った決められた範囲は含まれず、その範囲よりもさらに広い範囲で使用された場合に使われます。
予算を超える
当初予定していた予算をオーバーした場合に表現されるため1,000円と言った予算であれば、1,001円以上を使ったことを意味します。
以内・以前・以降・以来
以上・以下の他にも以内・以前・以降・以来と言った、似たような表現がありますが、「以」と言った漢字が使われているため「以上・以下」と同様に基準点が含まれます。
つまり
10m以内立入禁止
10mを含みますので、10mぴったりでは立入禁止エリアに入ってしまっています。
それ以前に・・・
「それ」を含み、それよりも前と言った意味の表現になります。
2000年以降の大事件
2000年を含まれますので2000年~現在までに起きた大事件を意味します。
高校以来勉強していない
高校を含みますので、中学を卒業してから勉強していないと言った意味になります。
以外だけは注意
ただし「以外」だけには注意が必要です。
以外にも「以」の文字が入っていますが「以上」「以下」「以内」などとは違い、基準点は含まれません。
そのため、「関係者以外立入禁止」と言った看板が掲げられている場合、関係者は除かれ、その他の人は立入が禁止されていることを表します。そもそも関係者を含めてしまうと関係者も入れなくなってしまうため誰も入れないことになってしまいます。
「以外」と言った言葉には基準点を含む「以」と言った言葉が使われていますが「その他」と言った意味を持つ「外」と言った言葉も使われていることから「そのものを除いた全て」と言った意味になるため基準点が含まれません。
そのため「本業以外の仕事」と言った場合には本業は含まれず、その他に行っている副業のことを指します。
最後に
冒頭でも記載したように「以上」「以下」は基準となる部分を「含む」と記載しましたが例外も存在しています。
例えば「想像以上の成果が上がった」と言った場合には予想していた成果よりも遥かに高い成果が出たことを意味するため想像していた範囲は含まれません。
また、相手を中傷する際に「君の知能は小学生以下だ」と言った言い方をすることもありますが、この場合も一般的な小学生よりも知能が低いと言った意味で使われるため小学生は含まれません。
ただし法律でも「以上」「以下」「未満」と言った表現がされることからも基本的に数値を扱う場合には、上記で紹介した「以上」「以下」「未満」の違いに関する覚え方をしておけば問題はありません。
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