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「モアベター」の意味とは?使い方や例文

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「モアベター」の意味とは?使い方や例文
上司などと会話していて、「モアベター」という表現を聞いた経験はないでしょうか。この言葉は「モア」と「ベター」を組み合わせたものですが、若い世代の中には、正直意味がよく分からないという人も少なくないはずです。
今回はそうした人のために、「モアベター」の意味や使い方などについて、詳しく解説していきたいと思います。
「モアベター」の意味
「モアベター」という言葉は、ある世代にとってはよく知られた言葉ですが、それ以外にはピンとこないかもしれません。まずは、「モアベター」の意味とその由来について見ていきましょう。
「モアベター」とは
「モアベター」とは、「より良い」「もっと優れている」などを意味する言葉です。「~がモアベターだ」「モアベターな○○」のように使われます。1980年代を中心とした流行語ですが、一定の年代以上の人であれば、今でも職場などで使うケースが見られます。
「モアベター」の由来
「モアベター」という言葉は、上で触れたように、1980年代に登場したものです。この言い回しは、当時映画評論家・タレントとして人気を博していた、小森和子氏が作ったとされています。
小森氏は、TVやラジオなどのメディアに頻繁に登場して、映画紹介やトークなどを披露していましたが、その中でこのフレーズを決め台詞として用いていました。例えば、「今度の映画はモアベターよ!」といった具合です。この当時は、同じく映画評論家の淀川長治氏や、水野晴郎氏なども独自のフレーズを用いて人気を得ており、「モアベター」もこの流れで登場したと考えられます。
このフレーズのキャッチーさと、小森氏自身のユニークなキャラクターとが相まって、流行語としてお茶の間に浸透しました。著名人も使用しており、有名な例では、音楽家の細野晴臣氏が自身のアルバムの最後に、「この次はモアベターよ!」というセリフを入れたケースが挙げられます。
「モアベター」の使い方・例文
「モアベター」の意味は上記のようなものですが、具体的な使い方についても知りたいところです。続いては、「モアベター」の用法を例文によって紹介していきましょう。
「モアベター」は特にビジネス用語というわけではありませんが、次のような使い方をされる場合もあります。
例文:「A案よりB案の方がモアベターだと思うが、皆の意見も聞かせてほしい」
例文:「こちらのメソッドの方がモアベターに感じたが、実際には難点も多いようだ」
例文:「スモールビジネスで資金調達を図るなら、銀行借入よりクラウドファンディングの方がモアベターな選択だ」
「モアベター」の注意点
「モアベター」という言葉を職場などで使う際には、いくつか気を付けなくてはならない点があります。ここでは、「モアベター」という言葉の持つ特徴や、注意点などについて見ていきましょう。
「モアベター」は誤用
「モアベター」という言葉は、英語の「more」と「better」をつなぎ合わせてカタカナ化したものです。しかし、実際の英語では、「more better」という表現が使われることはありません。なぜならば、「more」と「better」はどちらも比較級の文法表現であり、役割が重複するためです。通常は、「more important(より重要な)」や「I like this better than that(あっちよりこっちの方が好きだ)」のように、それぞれ単独で使われます。つまり、「モアベター」という表現は、英語としては完全な誤用ということになります。ですので、この表現を英語圏で使うのは、避けた方が無難です。
「モアベター」の英語表現
上では「モアベター(more better)」という英語表現は正式でないと述べましたが、それでは同じ意味を英語で表す場合は、どんな表現を使えば良いのでしょうか。
英語で「モアベター」のような意味合いを表すならば、「much better」という表現が適当です。「much」は「多くの、たくさんの」を表す言葉であり、「better」のような比較級と組み合わせることができます。意味は「だいぶ良い」といったもので、「良い」を強調して言う「モアベター」と、同じようなニュアンスで使えます。また、「far better」や「even better」という表現でも、類似のニュアンスを表せます。
今はあまり使われない
「モアベター」には、もう一点注意すべきことがあります。それは、「今はあまり使われない」ということです。上記のように、この言葉は1980年代に流行したもので、90年代以降はすでに使用されることが少なくなっていました。今でも40~50代以上の間では時折使われますが、若い世代には通じないこともあるので、人を選んで使った方が良いでしょう。
最後に
以上、「モアベター」の意味や使い方などについて、例文付きでいろいろと紹介してきました。
上でも述べたように、「モアベター」は1980年代を中心として流行った言葉で、現在での使用例はそれほど多くありません。また、いわゆる俗語であることから、ビジネスシーンではあまり乱用しない方が賢明です。ただ、年配の人は今でも使うことがあるため、意味については覚えておくと便利でしょう。

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