一般常識
「交番」「派出所」「駐在所」の意味と違い

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「交番」「派出所」「駐在所」の意味と違いとは
私たちの生活の安全に大きく貢献する存在として、「交番」があります。どんな街でも見かける施設ですが、一方で「派出所」という呼び方を聞いたこともあるでしょう。また、同じような施設で「駐在所」というものもありますが、これらは一体どのような違いがあるのでしょうか。
今回は、「交番」「派出所」「駐在所」の意味や違いなどについて解説していきたいと思います。
「交番」とは
「交番」は「交替で番にあたること」という意味の言葉ですが、警察用語としては、「町の要所に設けられた警察官の詰め所」という意味になります。読み方は「こうばん」で、「交番所」とも呼ばれます。「交番勤務」のように使われます。
「交番」は、所轄警察署の地域課に所属する機構です。1日3交代制が一般的で、原則として2人以上の勤務となっています。主な仕事には、「一般警ら活動」と呼ばれるパトロールと、「巡回連絡」があります。巡回連絡とは、担当地域内の各世帯などを回り、異変や転入・転出などの情報を集めることを言います。
「交番」と「派出所」に、意味の違いはありません。どちらも、内容的には同じものを指しています。ただ、現在は「交番」の呼び方の方が正式という違いがあります。
「派出所」とは
「派出所」の意味は、上記のように「交番」と違いはありません。やはり、「警察署の下部機構で要所に配置された警察官の詰め所」を指しています。読み方は、「はしゅつじょ」です。「派出所」の「派出」とは、「全体から一部の者を分けてある場所に差し向け、勤務させること」を意味しています。
このように「派出所」と「交番」は同じ物ですが、時代によって呼び名が異なります。明治7年に設置された当初は「交番所」と呼ばれていましたが、明治14年に「派出所」に改称されました。その後平成6年になると、警察法改正をきっかけに「交番」の呼称に改められ、以後はこちらが正式なものとなっています。
「駐在所」との使い分けについては、以下で説明しましょう。
「駐在所」とは
警察用語としての「駐在所」は、「巡査が駐在し、受け持ち区域内の警備や事務処理を扱う警察署の下部機構」という意味になります。読み方は、「ちゅうざいしょ」です。「駐在所」の「駐在」は、「一定の場所にとどまっていること」を意味します。
「駐在所」が設置されるようになったのは、明治21年からです。同じ時期に「派出所」が全国に設置されるようになり、現在に至る地域警察の原型が整えられました。
「交番」と「派出所」は、基本的な役割に違いはありません。ただ、「交番」が本署が所在する都市部に置かれるのに対し、「駐在所」は郊外や山間部に置かれることが多いという特徴があります。
また、「駐在所」の配員は基本的に1人で、24時間体制で勤務に当たることから、施設内に居住スペースが設けられている点も異なります。
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