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一般常識

「苛酷」「過酷」の意味と違い

「苛酷」「過酷」の意味と違い

「苛酷」「過酷」の意味と違い

「苛酷」と「過酷」は、共に「かこく」と読む熟語です。一見どちらも同じ意味合いを指しているように見えますが、実は微妙に異なる部分もあります。ただ、その違いについて細かく指摘できる人は、実際にはそれほど多くないでしょう。果たしてこの2つの言葉はどの部分が異なり、どのように使い分けられるのでしょうか。

その点について知りたいという人のために、今回は「苛酷」と「過酷」の意味や違いについて、詳しく解説していきたいと思います。

「苛酷」とは

苛酷

「苛酷」とは、「きわめてむごいさま」という意味の言葉です。扱い方が厳しくて容赦ないさまについて言い、「無慈悲」と言い換えられます。「現代でも、世界中で苛酷な労働を強いられている奴隷がたくさんいる」「それは極めて苛酷なレースで、脱落者が相次いだ」のように使われます。「苛酷」の「苛」は「きつい」「きびしい」「むごい」などを意味し、「酷」は「容赦がなくきびしい」などを意味しています。

「過酷」との違いは、非常に微妙なところですが、「苛酷」は「無慈悲であるさま」という意味合いが強調される点が特徴となっています。ですので、「苛酷な扱い」という場合は、「無慈悲でむごい扱い」といったニュアンスを表すことになります。

「過酷」とは

過酷

「過酷」とは、「きびしすぎるさま」「ひどすぎるさま」という意味の言葉です。「今回のような過酷な手段は、本来なら用いるべきではない」「こんな過酷な環境では、とてもじゃないが生活できない」「どんな過酷な状況でも切り抜けて見せるつもりだ」のように使われます。「過酷」の「過」の字は、この場合「限度を越える」「ゆきすぎる」の意味を表しています。

「苛酷」との違いは、上で述べたように非常に微妙です。どちらも「ひどい」「きびしい」といった意味合いを持つ点で共通しますが、「過酷」の場合は「度を越している」という意味合いが強調される点で区別できます。ですから、「過酷な扱い」という場合は、「限度を越えたひどい扱い」といったニュアンスを表すと言えます。

しかし、実際のところこうした違いを踏まえて使い分けるのは、かなり難しいと言わざるを得ません。現実の状況では大抵どちらのニュアンスも入り混じっているため、明確に使い分けられるケースは稀です。つまりどちらの表記を使うかは、使う側の判断によって異なると言えます。

「苛酷」「過酷」の意味と違い

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