一般常識
「改定」「改訂」「改正」の意味の違い

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「改定」「改訂」「改正」の意味の違い
「改定」「改訂」「改正」の意味の違い
この記事を読まれている方は、社会人の方が多いと思いますが、「改定」と「改訂」という単語の違い、お分かりになりますでしょうか。どちらも「かいてい」という読み方ですが、両者の正確な意味の違いを理解されている方は少ないのではないでしょうか。
仕事の中で、「●●のかいてい作業をやっておいて」等と指示を受けることもあると思いますが、この「かいてい」が、「改定」なのか「改訂」なのか、正直なところ分からないという方も多いと思います。
また、似た単語として、「改正」という単語もあります。これらはいずれも「改める」という漢字が用いられていますが、それぞれ異なる意味を有しています。
そこで今回は、「改定」「改訂」「改正」の意味の違いについて、詳しく解説していきます。
改定とは
「改定」とは、「既存の制度や規則などを改めて定めること」を意味する単語です。「改めて」「定める」という漢字を見れば、イメージがつきやすいと思います。
例えば、インターネットの検索エンジンで「改定」でニュース記事を調べると、以下のような記事がヒットします。
・●●株式会社 製品価格改定のお知らせ
・●●が一部サービス料金を改定
・通勤定期券の運賃改定について
・●●株式会社 プライバシーポリシー改定のお知らせ
・国家安全保障政略の改定
これらはいずれも、「既にあったものを改めて定める」という意味で用いられています。
この記事のように、「料金」や「方針・指針」を変更する際には、「改定」という単語が用いられることが多い印象です。
「改訂」との違いは、次の項目で見ていきます。
改訂とは
「改訂」とは、「書物などの内容を改め直すこと」を意味する単語です。また、「法律や取り決めなどの一部を改めて、正当な形にすること」という意味合いで使われることもあります。
「訂」という漢字は、誤りを正すという意味を持つ漢字であるため、これも、「改定」と同様、漢字を見るとイメージがしやすいと思います。
例えば、インターネットの検索エンジンで「改訂」でニュース記事を調べると、以下のような記事がヒットします。
・「●●ガイドライン」 7年ぶりに大改訂
・●●総合管理計画 改訂案に対する意見募集
・防災マップを5年ぶりに改訂
・【新刊情報】●●改訂版
このように、実際に「改訂」が使われているケースを見ると、「誤りを正す」というよりは、「新たなものに変更する」「内容を改める」という意味合いで使われていることが多いことが分かります。
例えば、書籍の「改訂版」などは、前の版の記載内容自体に誤りはないものの、新しい内容等を盛り込んだものを「改訂版」として発売することが通常です。
具体例を見ても、なかなか「改定」と「改訂」の意味や違いのイメージがつきにくい方も多いと思いますが、ビジネスの場面でよく使われる例をいくつかピックアップしてみたので、参考にしてみてください。
<改定>
・会社の制度・仕組みを「改定」する
・料金を「改定」する
<改訂>
・マニュアルを「改訂」する
・プレゼンテーションの資料を「改訂」する
・契約書の「改訂版」を作る
改正とは
最後に、読み方は異なりますが、似た単語として、「改正」についてもお話します。
「改正」とは、「不適当な部分や不備などを改めること」を意味する単語です。これも、「正しく」「改める」という漢字を見れば、イメージがつきやすいと思います。
例えば、インターネットの検索エンジンで「改正」でニュース記事を調べると、以下のような記事がヒットします。
・改正銃刀法の施行が開始に
・刑法改正案を閣議決定
・時刻表 ダイヤ改正のご案内
・改正太陽光条例 ●日施行
・改正個人情報保護法のポイント
時刻表のダイヤ改正は別としても、これらの記事からも分かるように、「改正」という単語は、法律が変わる際に用いられることが多い単語です。「改定」「改訂」も似たような文脈で用いられることもありますが、法律が変わる場面では、正式には、「改正」を用いることとなります。
このように、「改定」「改訂」「改正」は、似た場面で用いられることはあるものの、厳密には意味合いや使用場面が異なっております。

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