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一般常識

「若干」と「弱冠」の意味と違い

「若干」と「弱冠」の意味と違い

「若干」と「弱冠」の意味と違いとは

「若干」と「弱冠」は、どちらも「じゃっかん」と読む熟語です。そのために使い方を混同しやすくなっていますが、実際にはこの2つは、全く異なる意味を持ちます。では、それぞれどのように使うのが正しいのでしょうか。

今回は、「若干」と「弱冠」の意味や違いなどについて解説していきましょう。

「若干」とは

若干

「若干」とは、「はっきりしないものの、それほど多くはない量」という意味の言葉です。一般的には、「いくらか」「少しばかり」といった意味合いで使われます。
「若干お金が足りないようだ」「タイミングが若干遅れた」「それには若干の問題がある」「採用人数は若干名になる」のような使い方になります。

「若干」は、「一のごとく十のごとし(一のようでもあり十のようでもある=あやふやだが数は少ないの意)」という言葉を表した熟語です。これは、「干」の字を分解すると、「一」と「十」になることに由来しています。「若」は、「ごとく」を表します。

「若干」と「弱冠」は、読みは同じでも意味合いは全く違います。後述するように、「弱冠」は年齢に関する言葉ですが、「若干」は年齢に対して使われることはありません。

「弱冠」とは

弱冠

「弱冠」は、本来「二十歳」を表す言葉です。これは、中国の儒教の書である「礼記(らいき)」に、「二十を弱といいて冠す」の記述があることによります。この意味は、「二十歳の男性を“弱”と呼び、冠をかぶせて元服させる」というものです。
しかし最近では、「年齢が若いこと」という意味で「弱冠」を使うことが多くなっています。
具体的には、「彼女は弱冠22歳で芥川賞を受賞した」「彼は弱冠30歳にして、すでに経済界の大物だ」のように使われます。

このように、「弱冠」は「二十歳」や「年齢が若いこと」を意味する言葉で、「若干」とは意味合いが全く違います。「若干」には年齢に関する意味合いはありませんから、「若干二十歳」という使い方は間違いになります。使い分ける際は、この点に気をつけるようにしましょう。

「若干」と「弱冠」の意味と違い

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