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一般常識

「他人事(たにんごと)」「他人事(ひとごと)」の意味と読み方の違い

「他人事(たにんごと)」「他人事(ひとごと)」の意味と読み方の違い

「他人事(たにんごと)」「他人事(ひとごと)」の意味と読み方の違い

「他人事」とは、文字通り「他人に関すること」という意味の言葉です。自分とは血縁や交友、利害などの関係がない人にまつわることがらを言います。
具体的には、「昔同じような目に遭ったから、今度の彼女の災難は他人事とは思えない」「他人事とはいえ、こんなひどい仕打ちは放っておけないよ」「彼は常にクールで、トラブルに出くわしてもまるで他人事のような態度で対処する」のように使われます。

「他人事」という言葉は、伝統的に「ひとごと」という読み方を当てるようになっており、「たにんごと」の読みは正式に認められていません。
「他人」を「ひと」と読むのは、熟字訓(二字熟語や三字熟語を訓読すること。「昨日(きのう)」や「大人(おとな)」など)という読み方に当たります。

もともと「他人に関すること」を表す言葉としては、「ひとごと」があるのみでした。その漢字表記には、「人事」が使われていましたが、これだと「じんじ」と区別しづらいことから、後年に「他人事」という表記が当てられるようになります。ところが「他人」は「たにん」とも読めるため、結果として「たにんぎょうぎ」の読み方が広まってしまったというのが経緯です。

つまり、「他人事」は本来「ひとごと」と読むべきもので、「たにんごと」は正しくないということになります。放送用語委員会においても、「たにんごと」の使用は認めていません。しかし、間違いとまで言えるかは微妙で、実際に現在では、「たにんごと」の読み方の方が耳にする機会が多くなっています。

いずれにしても、「他人事」は「ひとごと」と読むのが正式と覚えておけば、人から間違いを指摘される恐れもなく、安心です。

「他人事(たにんごと)」「他人事(ひとごと)」の意味と読み方の違い

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