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一般常識

「飛翔体」「ミサイル」の意味と違い

「飛翔体」「ミサイル」の意味と違い

「飛翔体」「ミサイル」の意味と違い

ニュースを見ていると、たびたび「飛翔体」という言葉に触れる機会があります。「北朝鮮が飛翔体を発射」のような具合ですが、これに続けて「ミサイル」の語が使われることが多いため、「飛翔体」と「ミサイル」を混同してしまうケースが少なくありません。しかし、実際には両者は同義ではなく、ある明確な相違点があります。では、その違いとは何なのでしょうか。

今回は、「飛翔体」と「ミサイル」の意味や違いについて解説していきますので、両者を使い分ける際の参考にしてみてください。

「飛翔体」とは

飛翔体

「飛翔体(ひしょうたい)」とは、「高空を飛翔する人工物」を意味する言葉です。上空高くを飛ぶ物体の総称で、宇宙ロケットや航空機、弾道ミサイルをそう呼ぶことが多くなっています。「衛生などの飛翔体が落下し、被害が出る危険性は十分にある」「今日未明、北朝鮮が日本海へ向けて飛翔体を発射した」などのように使われます。

宇宙ロケットとミサイルは、その構造においてほとんど違いはなく、単に用途が異なるだけとなっています。そのため両者を外部から判別するのは、詳しい情報が公開されていれば可能ですが、そうでない場合きわめて難しいのが実情です。こうした事情により、正体に関する情報が不確かな場合には、このような物体について「飛翔体」とあいまいに呼ぶことが多くなっています。

「飛翔体」と「ミサイル」の違いは、一言で言えば、「表す物の範囲」にあります。「飛翔体」の場合は、「ミサイルを含めた高空を飛ぶ人工物全般」を表す点が特徴となっています。

「ミサイル」とは

ミサイル

「ミサイル」とは、「軍事目的で爆発物を遠距離に投擲するための飛翔体」を意味します。弾頭(先端の爆発する部分)を備え、ロケットなどによって発射・推進し、外部から誘導されるか、または自らを誘導しつつ、目標を破壊する兵器を指します。使途に応じて、「地対空ミサイル」「地対地ミサイル」「空対空ミサイル」などに分類されます。また、到達距離による区分では、「大陸間弾道ミサイル」や中距離弾道ミサイル」「短距離ミサイル」などに分けられます。

「ミサイル(missile)」は、もともとは手や仕掛けによって発射される「飛び道具」の意味で、矢や石、弾丸もこれに含まれていました。しかし、現在は前述のような意味で使うのが一般的となっています。

「飛翔体」とは、上記のように、表す物の範囲が違います。「飛翔体」が空中を飛ぶ人工物を総称する言葉なのに対し、「ミサイル」は「爆発物を遠くへ飛ばす兵器」のみを指す点で使い分けられます。つまり、「ミサイル」は「飛翔体」の一種と言うことができます。

「飛翔体」「ミサイル」の意味と違い

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