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一般常識

「広がる」「広まる」の意味と違い

「広がる」「広まる」の意味と違い

「広がる」「広まる」の意味と違い

「広がる」と「広まる」の2語は、一見どちらも同じ意味で、同じ使い方ができるように見えますが、実際には使い分けされるケースが多くなっています。しかし、具体的にどう使い分けられるかということに関しては、あまり詳しく知られていません。たとえば「行動範囲が広がる」と「行動範囲が広まる」では、どちらの表現が正しいのでしょうか。

今回は、「広がる」と「広まる」の意味や違いについて解説していきますので、両者を使い分ける際の参考にしてみてください。

「広がる」とは

広がる

「広がる」とは、「空間・面積・幅が大きくなる」という意味の言葉です。「改築して家の間取りが広がる」のように使われます。また、「範囲・規模が大きくなる」の意味もあり、この場合は「視野が広がる」のように使われます。このほかに、「畳んだり閉じたりしてあるものが開く」「大きく展開する」の意味もあり、前者は「傘が広がる」のように、後者は「目の前に大海原が広がる」のように使われます。

「広がる」と「広まる」は、「うわさが広がる/広まる」のように共通して使える場合もありますが、細かいニュアンスには違いがあります。「広がる」の場合は、「自然現象として、また人の営みの結果として、面積や範囲が大きくなる」という意味合いが強いのが特徴です。一方の「広まる」は、後述するように「人が努力した結果行きわたる」のニュアンスが強くなっています。

「広まる」とは

広まる

「広まる」とは、「広く行きわたる」「普及する」という意味の言葉です。「電気自動車の利用が広まる」「コンピューター教育が広まる」「悪意のある偽情報が広まっている」のように使われます。「広まる」の「広」という字は、「大きくひろい屋根」を表しており、「ひろい」の意味を持ちます。

「広まる」と「広がる」は、上記のように使われ方が重なる場合もありますが、それぞれのニュアンスは異なります。「広がる」が「自然現象や人の営みの結果として、面積・範囲が大きくなる」というニュアンスを持つのとは違い、「広まる」は「自然に」のニュアンスは少なく、「人が大きくのばそうと努めた結果、行きわたる」の意味合いが強いという特徴を持ちます。ですので、「サービスの利用が広まる」という言い方は自然ですが、「間取りが広まる」という言い方はほとんどされません。「行動範囲」についても、人の営みの結果としての範囲の拡大にあたるので、「広まる」より「広がる」が適していると言えます。

「広がる」「広まる」の意味と違い

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