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「五十日(ごとおび)」の意味とは?使い方や例文

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「五十日(ごとおび)」の意味とは?使い方や例文
職場などで、「今日は“ごとおび”だぞ」などという言葉を耳にする機会もあるでしょう。この“ごとおび”とは、漢字で「五十日」と書かれますが、何のことか正直よくわからないという人も多いはずです。
今回はそうした人のために、「五十日」の意味や使い方などについて解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
「五十日(ごとおび)」の意味
「五十日(ごとおび)」とは
「五十日(ごとおび)」とは、「毎月の、5と10の付く日」という意味の言葉です。5の倍数の日のことで、具体的には、5日、10日、15日、20日、25日、30日を指します。「ごとび」と読む場合もあります。
主に関西で使われていた言葉ですが、現在では全国的に使われるようになっています。純粋なビジネス用語というわけではありませんが、金融機関などビジネスシーンではしばしば登場します。
「五十日(ごとおび)」の特徴
「五十日」にまつわる話としてよく言われるのが、「銀行が混雑する」「道路が混みやすい」という説です。これには、以下の事情が関係しています。
日本の商習慣では、昔から5と10の付く日に決済を行うようになっており、「五十払い(ごとばらい)」と呼ばれていました。この習慣は、基本的に現在でも引き継がれており、給与などの支払いを「五十日」に当てる企業が多くなっています。そのため、「五十日」には金融機関の窓口に人が殺到して、業務が多忙になるというわけです。実際に、「五十日」には事務処理が多くなるほか、ATMのトラブル発生件数も増える傾向があります。また、企業の営業車なども一斉に路上に出るため、渋滞が起きやすいとされます。
「五十日(ごとおび)」の由来
上で述べたように、日本では商売上、「五十日」に決済する「五十払い」が行われてきました。この「五十払い」の由来は、京都の赤山禅院(せきざんぜんいん)にあるとされています。
その昔巷では、一年のうちでも珍しい「申の日」の5日に赤山禅院に詣でると、幸運に恵まれると信じられていました。やがて商人の間で、同院の五日講に参詣してから掛け取り(集金)に回ると、スムーズに運ぶと言われるようになります。この習慣が定着し、「五十払い」と呼ばれるようになったというのが通説です。
「五十日(ごとおび)」の使い方・例文
「五十日」の意味について学んだところで、続いては実際の使い方について見ていきましょう。「五十日」は、以下の例文のように使われます。
例文:「今日は五十日だから、銀行には早めに行った方がいい」
例文:「五十日の午後に銀行を訪問するのは、いくら情報提供でも止めた方が無難だ」
例文:「“五十日は道路が混む”というのは、首都高速に関しては当たらないらしいよ」
例文:「今日は年度末の五十日で、しかも雨が降ってるから、いつもより渋滞がひどい」
例文:「五十日トレードは、低リスクで利益が得られる良い手段だ」
FXにおける「五十日(ごとおび)」
ここまで「五十日の意味や使い方について見てきましたが、「五十日」はFX取引の分野でもよく話題になります。最後に、FXにおける「五十日」の位置づけについても紹介しておきましょう。
日本企業は「五十日」に決済を行うと述べましたが、これは輸入企業も同様です。実際の支払い日は企業ごとに異なりますが、特に月末(30、31日ごろ)の朝9時54分には、決済のためのドル買いが集中するようになっています。なぜ9時54分なのかというと、この時間にその日の仲値(金融機関が為替取引をする際基準となるレート)が決められるからです。このため、「五十日」の9時54分に向けてドル/円が上昇する傾向があり、このタイミングが例文のように、利益確定のチャンスとして捉えられるようになっています。
ただし、同じ時間に輸出企業も決済を行い、ドル/円相場が下落する場合もあります。そのため、必ず「五十日」にドル/円が上がるとは言い切れません。
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