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一般常識

「風貌」「風格」「風体」「風采」の意味と違い

「風貌」「風格」「風体」「風采」の意味と違い

「風貌」「風格」「風体」「風采」の意味と違い

「風」の字には、「空気の流れ」の意味のほかに、「姿」の意味もあります。この意味で使われる熟語に、「風貌」「風格」「風体」「風采」の4つがありますが、どれも意味合いが共通している一方で、場面に応じて個々に使い分けることもできます。しかし、それぞれの意味の違いについて詳しく指摘できる人は、そう多くないでしょう。

今回は、この4つの言葉の意味や違いについて解説していきますので、これらの正しい使い分け方が知りたいという人は、参考にしてみてくだい。

「風貌」とは

風貌

「風貌」とは、「風采と容貌」という意味の言葉です。「風采」は「人の見かけの姿」を、「容貌」は「顔の様子」を意味しています。つまり「風貌」とは、身なりや顔つきなど、外部から見たその人のようすを指す言葉と言うことができます。読み方は「ふうぼう」で、「彼は独特な風貌をしている」「彼女は個性的な風貌の持ち主だ」のように使われます。

「風体」とは意味は似ていますが、身分や素性などについては関知しない点に違いがあります。「風貌」は、顔つきや服装などの外見的な要素だけを問題にしている点が特徴です。「風采」とは外見的な要素を取り上げる点で共通しますが、こちらは人を評価する際によく使われるのに対し、「風貌」は特に評価とは関連がない点で区別できます。

「風格」とは

風格

「風格」とは、「その人の容姿や態度などに現れる品格」という意味の言葉です。読み方は「ふうかく」で、「彼はしばらく見ない間に、すっかり大人の風格を身につけた」「彼女には一流の風格が漂っている」のように使われます。また「風格」には、「味わい」や「趣」という意味もあり、この場合は「風格のある文章」のように使われます。

「風格」という言葉の持つ特徴は、「品格」に重点を置くところにあります。問題となるのは、顔つきや身なりなどの見え方ではなく、全体の様子や振る舞いに漂う気品や品位です。この点は、「風貌」や「風体」との明らかな違いになります。「風采」とは多少似た部分もありますが、そちらはあくまで「ルックス」に関する言葉なので、やはり「風格」とは明確に異なります。

「風体」とは

風体

「風体」とは、「みなり」や「姿」、「見かけ」、「様子」といった意味の言葉です。読み方は「ふうてい」が一般的ですが、「ふうたい」と読まれることもあります。「怪しい風体の男を尾行する」「一見勤め人らしい風体をしている」「人相風体にはどこも変わったところはない」のように使われます。

「風体」と「風貌」は似た感じの言葉ですが、一般的な使われ方は違います。「風貌」が前述のように、顔の造作や服装の特徴といった外見的な部分だけに焦点を当てているのに対し、「風体」は身分や素性、職業の性質にまで関心が及ぶのが特徴です。たとえば「風体」は、よく「怪しい風体」や「サラリーマンらしい風体」のように使われますが、「怪しい風貌」や「サラリーマンらしい風貌」といった表現は、あまりされません。

「風采」とは

風采

「風采」とは、「外部から見た、容貌・服装などの様子」という意味の言葉です。読み方は、「ふうさい」になります。「風采の上がらない人物」「お世辞にも立派な風采とは言えない」「風采ばかり気にするのは下品だ」のように使われます。

「風貌」とは共通する部分が多くなっていますが、「風采」は「他人の評価」が大きな比重を占める点に違いがあります。ですので、「風采」は「上がる・上がらない」や「立派な・さえない」などの形容がよくされるようになっています。一方、「風貌」にはこうした傾向は見られません。

「風体」の意味とも重なりますが、「風采」は身分や素性は特に問題としない点で使い分けられます。また「風格」とは、前述のように「見た目」に限った言葉という点で区別できます。

「風貌」「風格」「風体」「風采」の意味と違い

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