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一般常識

「襟」「衿」の意味と違い

「襟」「衿」の意味と違い

「襟」「衿」の意味と違い

「Tシャツの“えり”」や「“えり”を正す」のように、「えり」という言葉は普段から聞きなれたものです。しかし、これを漢字で表そうとすると、「襟」と「衿」のどちらを使うべきかで悩むケースも多くなっています。一体「襟」と「衿」には、どのような違いがあるのでしょうか。場面に応じた使い分けができるのかが気になるところです。

今回は、「襟」と「衿」の意味や違いについて詳しく解説していきますので、両者の使い分け方が知りたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。

「襟」

襟

「襟」とは、「首の回りを取り巻く衣服の部分」という意味の言葉です。また、そこにつける縁取りの布についても言います。「シャツの襟」「セーターの襟」「ジャケットの襟」のように使われます。「襟を正す」という慣用句もよく使われますが、これは「姿勢や服装をきちんと直す」や「気持ちを引き締めて物事にあたる」といった態度を示します。「襟」にはこのほかにも、「首の後ろの部分」「首筋」の意味や、「上着、下着を重ね着て、1つに前を合わせること」の意味、「掛け布団の、首のあたる部分にかける細い布」の意味もあります。

「襟」には「きん」という読みもありますが、この場合には、「胸のうち」という意味も含まれ、「胸襟を開く」のように使われます。

「襟」と「衿」は、どちらも衣服の首回りを指す点で違いはありません。ただ、「襟」は主に洋服について使われる点で区別できます。

「衿」

衿

「衿」とは、「衣服の首回りの部分」という意味の言葉です。「着物の衿」「浴衣の衿」「羽織の衿」「半衿」のように使われます。「衿」の字は、「衣服」「覆う」の象形から成り、「(首の回りを覆う)えり」を意味しています。

「襟」との違いは、上記のように基本的にはありませんが、「襟」の表記が主に洋服のえりについて使われるのに対し、「衿」は着物(和装)のえりについて使われるという点で区別できます。
ただ、「襟」の字は常用漢字表に記載されていますが、「衿」の字は載っていないため、和服のえりについても「襟」の字が使われるケースがしばしば見られます。また、洋服のえりに「衿」の字を当てることもありますが、これも特に間違いとは言えません。

「襟」「衿」の意味と違い

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