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一般常識

会う、遭う、逢う、遇う、合う、會うの違いと覚え方

会う、合う、遭う、逢う、遇う、會うの違いと覚え方

会う、遭う、逢う、遇う、合う、會うの違いと覚え方について

日本語には、同じ読み方でも漢字の表記が異なるという言葉が多くあります。

「あう」もその一つで、この一個の言葉に対し、多くの種類の漢字が使われています。
しかも意味も似ているため、使い方に混乱するという人も少なくありません。そこでここでは、「会う」「遭う」「逢う」「遇う」「合う」「會う」という6つの言葉の違いと覚え方について、詳しく解説していきます。

会うとは

「会う」の表記は、日常的に触れる機会の多い言葉です。この言葉の意味は、ある場所で2人以上の人間が、お互いに顔を向かい合わせた状態というものになります。

特定の場所に対面または複数の人間が集まり、お互い同士が向き合ってそれぞれの存在を認識していれば、「会う」という状況と言えます。意図的か偶然かを問わず、このような状況にあれば、いずれも「会う」という言葉が当てはまります。後述するように、この点は「遭う」や「遇う」との違いです。

現在ではネット上で、同じ場所にいなくても顔を向き合わせることができます。こうした状況も「会う」に含まれますが、どちらかと言うと「実際に対面する」というニュアンスが強くなっています。「面会」という言葉で覚えておくと便利です。

「会う」の例文

  • 友達と夕方から渋谷で会う約束をしている
  • SNS上で交流した人と会うことに抵抗のない方が多くなった
  • 人と会うのは緊張するが社会性を身につけるためには必要不可欠だ
  • 出会いの数だけ別れがある
  • 同窓会で30年ぶりに同級生に会った

遭うとは

「遭」という漢字は、2人の人物が向き合っている様を表しています。
このことからもわかるように、「遭う」という言葉は、「会う」とほぼ同じ意味の言葉になります。しかし、やはりニュアンスや使い方には微妙な違いがあります。

「遇う」の表記には、「嫌な人、不快な事柄にふいに出くわす」といった意味合いがあります。単に誰かと対面するというだけでなく、特に「顔を合わせたくない人」や、「体験したくないこと」に突然出くわす際に使用することが多くなっています。
例えば、事故や事件などに巻き込まれた際、「事故に遭う」と言ったようにこの言葉が使われるケースが目立ちます。ですので、単純に他人と向き合うという時には「会う」が使われ、特に嫌な人・ものごとに行き会う時は「遭う」が使われます。

「遭遇」「遭難」といった言葉で覚えると、違いが分かりやすくなります。

「遭う」の例文

  • 前職の部長には遭いたくない
  • 危ない目に遭わないように道路を渡る時は気をつけてね
  • 今年に入って3件の火事に遭った
  • ちょっと目を離したすきに盗難に遭ってしまった
  • 津波によって被害に遭った人達を少しでも助けたい

逢うとは

「逢う」は、常用外の使い方になります。そのため、普段はそれほど用いられませんが、小説や詩などでは比較的頻繁に目にする言葉です。

「逢」の漢字は、「往来で行合う」といった様子を表しており、やはり「会う」とほとんど同じ意味を持っています。ですが、こちらに関しても微妙な使われ方の違いがあります。
「会う」が、単に他人と顔を向き合わせる状態を指すのに対し、「逢う」はそうした状態だけでなく、出会う相手が親しい人、または好意を抱いている人であるというニュアンスが含まれます。

例えば恋人と会う際や、両親や友人、憧れの人などに使うことが多くなっています。つまり、「積極的に会いたいと思う好ましい人」であれば、この字を用いるケースが多いと言えます。

「逢瀬」「逢引」という言葉を思い浮かべると、覚えやすくて便利です。

「逢う」の例文

  • 今の妻とは職場で出逢った
  • 昨日逢ったばかりだけどもう逢いたい
  • 憧れの先輩と夢で逢いたい

遇うとは

「遇う」という言葉は、「思いがけずある事に行き当たる」といった意味合いがあります。「会う」「逢う」は人に対して用いられ、「遭う」は人や物、事に対して用いられますが、「遇う」に関しては、物事に対してのみ使われるという違いがあります。

「遇」の字は、道を表す「辶」と猿を表す「禺」から成っており、「意思や目的もなく、なんとなく出会う」といった意味合いがあります。
この成り立ちからもわかるように、「自分の意思とは無関係な、予期しない出来事に出くわす」という意味で使われるようになっています。

偶発的に出くわすという点では「遭う」とも似ていますが、「遭う」が嫌な事に対し使われるのに対し、「遇う」は好ましい物事に対して使われることが多いという点も異なります。
「偶然」「偶発」などという言葉で覚えると、意味が分かりやすくなります。

「遇う」の例文

  • 通勤中の電車で好きな芸能人に遇った
  • 帰省中に高校時代の恩師に遇った
  • 出張先でたまたま同級生に遇った

合うとは

「合う」という言葉は、「一緒になる」や「一致する」、または「調和する」などといった意味があります。別々の人や物・事が1つにまとまったり、寄り集まることを言います。

「合う」は「会う」と語源は同じですが、使い方には違いがあります。
「会う」の表記が人に対してのみ使われるのに対し、「合う」は物にも使われるという点が異なります。また、「助け合う」「取り合う」などのように、動詞の連用形の後に付いて複合語を作るという使い方もあります。
覚える際は、「適合」「集合」「合一」といった言葉で覚えるとよいでしょう。

「合う」の例文

  • 彼氏と価値観が合わない
  • 山田さんとは今の職場で知り合った
  • 日本人でも和菓子が口に合わない人は多数いる
  • 複数の企業が競い合うことで価格が下がる
  • 明日の締め切りまでにはなんとか間に合いそうです

會うとは

「會う」という言葉の「會」は、「会」の旧字になります。

現在の常用漢字は、より簡単な表記の「会」ですが、もともとは「會」の字が使われていました。「會」は甑(こしき)と呼ばれる米を蒸す土器に、ぴったり蓋をした様子を表す漢字です。そこから、「適合する」「遭遇する」「対面する」といった意味の言葉として使われるようになりました。

このことからわかるように、「會う」は「会う」と同じ意味の言葉です。
しかし、現在はこの漢字が使われることはほとんどなく、この意味で使う際は、「会う」の字が使われるようになっています。このように漢字の成り立ちを知っておくと、両者が同じ意味であることが覚えやすくなります。