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一般常識

「アテレコ」「アフレコ」「プレスコ」の意味と違い

「アテレコ」「アフレコ」「プレスコ」の意味と違い

「アテレコ」「アフレコ」「プレスコ」の意味と違い

日本ではアニメや声優人気の高さもあって、「映像作品における音声の収録法」がクローズアップされることが多くなっています。そうした中でよく聞く言葉に、「アテレコ」「アフレコ」「プレスコ」の3つがありますが、これらは一体どう違うのでしょうか。耳馴染みはあるものの、今ひとつよく分からないという人も多いでしょう。

そこで今回は、「アテレコ」「アフレコ」「プレスコ」の意味や違い、使い分けのポイントなどについて、詳しく解説していきたいと思います。

「アテレコ」とは

アテレコ

「アテレコ」とは、「他人が演じたキャラクターなどに声を当てること」という意味の言葉です。映像作品において、自身が直接演じたわけではないキャラクターの声の部分のみ代わって演じ、それを録音することを言います。
たとえば外国映画の出演俳優の台詞を日本語に吹き替えることや、アニメキャラクターの声を吹き込むことなどが、「アテレコ」に当たります。

「アテレコ」という言葉は、声を画面上のキャラクターに代わって出す(当てる)ことからこう呼ばれていますが、もともとは「アフレコ」の語が先にあり、それにちなんで作られたものになります。

「アフレコ」については後述しますが、両者の違いは、「意味の重点をタイミングに置くか、行為に置くか」という点にあると言えます。「アテレコ」の場合、「声を割り当てる」という行為を特に指す点で、「アフレコ」と使い分けられます。

「アフレコ」とは

アフレコ

「アフレコ」とは、「映画やドラマなどの映像作品において、撮影済みの映像に合わせて台詞などの音声を別録りすること」という意味の言葉です。「撮影後に録音する」という意味の「アフターレコーディング」を略したものになります。
和製英語で、英語圏では「ポストレコーディング」や「ダビング」などと呼ばれます。

「アフレコ」が行われる理由はいろいろありますが、代表的なものとしては、「現場で収録した音声が不鮮明だった」「撮影後に台詞の変更箇所があった」などが挙げられます。

「アテレコ」との主な違いは、「撮影後の録音」というタイミングを表す点にあります。「アテレコ」も、一般的には制作後の素材に対して行われますが、場合によっては先に録っておくこともあり、特にタイミングが問題とされるわけではありません。

「プレスコ」とは

プレスコ

「プレスコ」とは、「映像作品の音声部分について、映像より先に収録しておく手法」を意味する言葉です。アニメーションなどの作品で、台詞や歌などを映像部分に先んじて録っておくことを言います。「プレスコアリング(prescoring)」を略した言葉になります。

「プレスコ」はこのように、「映像の前に音声を用意する」という点が、「アフレコ」との違いになります。「プレスコ」は、海外のアニメーション作品では一般的な手法として使われていますが、日本では現在それほど頻繁には行われず、「アフレコ」が収録の主流となっています。ただ、戦前や戦後初期のアニメ制作では、「プレスコ」の方が主流でした。

「プレスコ」によるアニメーション制作は、作画がより自然になるなどの利点がありますが、「アフレコ」に比べて予算や時間がかかりやすいという難点があります。

「アテレコ」「アフレコ」「プレスコ」の意味と違い

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