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一般常識

「有る」「在る」「或る」「存る」の意味と違い

「有る」「在る」「或る」「存る」の意味と違い

有る・在る・或る・存るの意味と違い

「ある」と読む漢字には、いくつかの種類があります。最もよく使われるのは「有る」の表記ですが、そのほかに「在る」や「或る」「存る」といったものもあります。一体これらは、どういった意味の違いを持つのでしょうか。使い分ける際のポイントについても知りたいところです。そこで今回は、「有る」「在る」「或る」「存る」の意味と違いについて解説したいと思います。

有るとは

「有る」の意味はいくつかあります。まず1つは、「人やものが存在する」ということです。例えば「近所に公園が有る」「良い方法が有る」「彼は今病床に有る」「有りし日の先生」といった具合に使われます。もう1つは「所有している」といった意味合いで、こちらは「ポケットには財布が有る」「彼には妻子が有る」のように使われます。また、「近くで事故が有った」のように、動作や現象が実現する(起こる)場合などにも使われます。さらに、数量や長さなどを表す際にも使われ、この場合は「この鉄アレイは重さが10kg有る」のようになります。

「有る」の「有」という字は、「右手」と「肉」の象形から成り、「もつ」や「ある」を意味する漢字として成り立ちました。

一方、「在る」との違いについては、以下で見ていきましょう。

在るとは

「在る」とは、「存在する」という意味の言葉です。人やものが、どこかに実際に存在していることを指します。具体的には、「駅はすぐ目の前に在る」「むかしむかし、あるところにおじいさんとおばあさんが在りました」のように使われます。また、「ある状態に身を置く」という意味もあり、この場合は「あの人は今逆境に在る」「長年理事長の職に在った」のように使われます。

「在る」の「在」という字は、「まさかり」と「川の氾濫をせき止めるための木」の象形から成っています。これは「災害から人をまもるためにあるもの」という意味で、そこから「ある」を指す言葉として使われるようになりました。

このように、「在る」は主に、「ある場所や環境にいる」という意味で使われます。これに対し「有る」は、主に「存在する」「所有する」「起こる」の意味で使われる点に違いがあります。

或るとは

「或る」とは、ものごとを指す時に、はっきり名を挙げずに言うための言葉です。事物や人、時、場所などを、漠然と指していう語となっています。具体的には、「或る人に頼まれた」「或るところに秘密の隠れ家を持つ」「或る日ばったり彼女に会った」のように使われます。動詞「あり」の連体形になります。

「或る」の「或」は、もともと「武装した地域」などを表す字でしたが、その後当て字として、「あるいは」などを表すようになりました。

このように、「或る」には「存在する」や「所有する」という意味はなく、ものごとを漠然と示すための言葉という点が、「有る」などとの違いになります。

存るとは

「存る」とは、「実在する」または「生きている」という意味の言葉です。人やものが、どこかに存在することを示します。意味としては、「在る」と違いはありません。「彼女は今パリに存ってパティシエの修業中だ」「彼の墓はこの寺に存る」のように使われます。

「存る」の「存」という字は、「川の氾濫をせきとめる木」と「乳児」などの象形から成っており、「ひとすじにつながる」ということを表しています。そこから「たもつ」などの意味を持つ漢字として使われるようになりました。

「存る」は「ある」と読まれますが、常用漢字表には含まれません。そのため、「有る」や「在る」などと違い、一般的にはあまり使われない表記となっています。