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一般常識

「現す」「著す」「表す」「顕す」の意味と違い

「現す」「著す」「表す」「顕す」の意味と違い

現す・著す・表す・顕すの意味と違い

「現す」「著す」「表す」や「顕す」は、すべて「あらわす」と読む言葉です。これらは意味合いは似ているものの、それぞれ使い方は微妙に異なっています。具体的にどんな場合に使うべきなのか、個々の詳しい意味合いを知ることで分かりやすくなるでしょう。そこで今回は、「現す」「著す」「表す」「顕す」の意味と違いについて解説していきます。

現すとは

「現す」とは、「見えるようにする」という意味の言葉です。今までなかったり、隠れていたものの姿や様子などを、外部から見えるようにすることを言います。「犯人が正体を現す」「新商品が全貌を現した」「いよいよ本性を現したな」のように使います。

「現す」の「現」という字は、「玉」を表す象形と「見る」を表す象形から成っており、「玉の光があらわれる」を意味します。そこから「あらわれる」を指す言葉として成り立ちました。

「現す」は、「表す」などと同じ言葉として辞書には記載されていますが、実際の使い方には違いがあります。「現す」の意味合いは、「出現」や「発現」という言葉に置き換えると分かりやすくなります。

著すとは

「著す」とは、「出版する」などの意味を持つ言葉です。書物を書いて、それを世に出すことを言います。「彼は数冊の書を著した」「数学の本を著す」「論文を著すにあたり、資料を調べる必要がある」などのように使います。

「著す」の「著」という字は、「ならび生えた草」や「多くのものを集める」などを表す象形から成っています。そこから「もの集め、はっきりした形にする=あらわす」を意味する漢字として成り立ちました。

「著す」は、「表す」や「現す」などと語源は同じです。しかし、具体的な意味合いには違いがあります。「著す」は、上記のように「本を書いて世に出す」という意味合いでしか使われません。使い分ける場合は、「著作」や「著述」などという言葉で考えると、分かりやすくなります。

表すとは

「表す」の意味合いは、いくつかあります。1つは、「感情などを表情や外見から分かるようにする」というもので、「喜びを全身で表す」のように使われます。もう1つは、「考えや感情などをある手段で外に出す」というもので、「気持ちを素直に言葉で表す」「悲しみを音楽で表す」などのように使われます。もう1つの意味合いは、「記号や色などが、ある意味を示す」というもので、こちらは「赤信号は“止まれ”を表す」のように使われます。

「表す」の「表」という字は、「衣服のえりもと」と「毛」を表す象形から成っています。そこから「毛皮のおもて着(上着)=おもて」を示す漢字として成り立ちました。

前述のように、「表す」は「現す」などと同源の言葉です。しかし、「表す」は「表現」や「表明」というように、主に「感情や意見などを表に出して示す」という意味合いで使われる点が違います。

顕すとは

「顕す」もまた、「表す」などと語源は同じです。しかし「顕す」の場合は、主に「広く世間に知らせる」という意味合いで使われる点がほかとは違います。具体的には、「彼の功績を、石碑によって世に顕す」のように使われます。

「顕す」の「顕」という字は、「太陽と糸」「大きな目の人(みる)」の象形から成っています。これは「日中に糸をみる」を表しており、そこから「はっきりしている」「あらわれる」を指す漢字として成り立ちました。

このように、「顕す」は「世に明らかにする」という意味合いで使われますが、常用漢字表には「顕」に「あらわ(す)」という読みはありません。そのため、場合によっては「現す」に置き換えられることもあります。