一般常識
「味」「味わい」の意味と違い

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「味」「味わい」の意味と違い
「味」という言葉は、料理や飲み物について表現する際、必ずといって良いほど使われるものです。一方、これとよく似た意味合いの表現として、「味わい」というものを使う場合もあります。一見同じことを指しているように見える両者ですが、どこかに違いなどはあるのでしょうか。使い分けのポイントがあるなら、どの点かが知りたいところです。
今回は、「味」と「味わい」の意味や違いについて解説していきますので、両者を使い分ける際の参考にしてみてください。
「味」とは
「味(あじ)」とは、「飲食物を口に入れたとき感じる感覚の総称」を意味する言葉です。食べ物や飲み物などが舌の味覚神経を刺激して起こす感覚全般について言います。「甘いイチゴの味を堪能する」「スープの味が肉に滲みこむ」「料亭にも負けない味」などのように使われます。
「味」の種類は、大きく「塩味」「甘味」「酸味」「苦味」の4つに分けられ、これを「四原味」と呼びます。これに「うま味」を加え、「五原味」とする場合もあります。この他、「香味」や「辛味」、「渋味」、「えぐ味」などの種類もあります。
「味」と「味わい」の違いは、「味覚以外の要素を含むかどうか」という点にあります。「味」の場合は、甘味や酸味といった味覚のみを指す点で使い分けられます。
「味わい」とは
「味わい」とは、「味わうこと」や「良い味」などを意味する言葉です。「高級チョコレートのぜいたくな味わいを楽しむ」「このパフェはフルーツのさわやかな味わいがたっぷり詰まっている」などのように使われます。
「味わい」はまた、「おもむき」や「妙味」の意味でも使われます。この場合は、「この古い民家には、現代の建築物にはない味わいがある」「私の祖父は味わいのある言葉を多く残した」などのような使い方をされます。
「味わい」と「味」は、同じ意味で使われることも多くなっていますが、厳密には違います。「味」が上記のように、「味覚」のみを対象とする言葉であるのに対し、「味わい」は味覚以外に香り(嗅覚)や食感、温度といった要素も含めた表現として使われる点が特徴です。
ですので、「新鮮な~」などの言い回しをする際は、「味」よりも「味わい」の方が適していると言えます。

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