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一般常識

「仇討ち」「敵討ち」の意味と違い

「仇討ち」「敵討ち」の意味と違い

「仇討ち」「敵討ち」の意味と違い

時代劇などを見ていると、「仇討ち」という言葉を耳にすることがよくあります。「親の仇討ちの旅に出る」といった具合ですが、その一方でこれとよく似た言葉として、「敵討ち」というものも聞く機会が多くなっています。この2つは一見するとほとんど同じように見えますが、何か相違点などはあるのでしょうか。その辺が気になるという人も多いでしょう。

そこで今回は、「仇討ち」と「敵討ち」の意味や違いについて、詳しく解説していきたいと思います。

「仇討ち」とは

仇討ち

「仇討ち(あだうち)」とは、「主君や親兄弟などを討ち取って恨みを晴らすこと」という意味の言葉です。明治6年に禁止される前の江戸時代では、武士階級において慣習として公認された制度でした。「仇討」とも書かれます。

「仇討ち」には、この他に一般的な意味として、「仕返しすること」の意味もあります。この場合は、「弟分がケンカで負けた相手に仇討ちを果たす」のように使われます。

「仇討ち」の「仇」は、「自分に向かって害を加えようとする者」「うらみ、怨恨」などの意味を持つ漢字です。

「敵討ち」との違いは、後述するように特にありません。ただ、もともと「あだ」と「かたき」は明確に使い分けられていました。それについては、以下で説明しましょう。

「敵討ち」とは

敵討ち

「敵討ち(かたきうち)」とは、「主君や父、夫などが殺された場合に、恨みを晴らそうとして、臣下や近親者などがその相手を殺すこと」という意味の言葉です。上記のように江戸時代は公認(目上の者が殺された場合のみ)されていましたが、明治6年の「復讐禁止令」の公布以降は禁じられました。

「敵討ち」はこのほかに、「他人にやられたことに対し仕返しすること」の意味もあります。この場合は、「前の試合で友人を破った相手に敵討ちを挑む」のように使われます。

「敵討ち」と「仇討ち」は、基本的に意味に違いはなく、どちらも同じ場面で使うことができます。
ただ、上で述べたように、「あだ」と「かたき」は本来別の言葉でした。「かたき」は「善悪にかかわらず自分の相手となる者」を指し、「あだ(あた)」は「自分に危害を加える者」を指していましたが、後に両者が混同された結果、どちらも同じ意味を指すようになったというのが経緯です。

明治の段階で両者は完全に同一の使われ方をしているので、現在の時点では、使い分けについて特に気にしなくてもOKでしょう。

「仇討ち」「敵討ち」の意味と違い

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