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「アクションラーニング」の意味とは?やり方や例文・注意点など

「アクションラーニング」の意味とは?やり方や例文・注意点など

「アクションラーニング」の意味とは?やり方や例文・注意点など

「アクションラーニング」という言葉をご存じでしょうか。「ラーニング(学習)」と名の付くように、個人や組織の能力を伸ばす一種の教育法になります。ビジネスの世界でも広がりつつある「アクションラーニング」ですが、まだまだうまく把握できていないという人も多いでしょう。

そこで今回は、「アクションラーニング」の意味や具体的な使い方について、詳しく解説していきたいと思います。

「アクションラーニング」の意味

「アクションラーニング」とは、組織の課題解決などを目的としたグループワークの一種です。詳しく言うと、「参加者がグループで現実の問題へ対処していく中で、その解決策の立案や実施といった実際の行動と、それに対する振り返りを通じ、個人やグループの学習能力を養うチーム学習法」といった意味になります。文字通り、「Action(実践)」と「Learning(学習)」の2つを兼ね備えている点が特徴です。

「アクションラーニング」は、イギリスの物理学者レグ・レバンスが1930年代にオリジナルタイプを考案して以来、多くの研究者によって精錬、実用化が進められてきました。1960年代になると、欧州各地でミドルマネージャーの能力開発に用いられるようになり、以後世界的に広がっていきます。
現在では、NPOや政府機関、大学などの組織のほか、ビジネスの世界でも広く受け入れられており、現実の経営課題の解決やリーダー候補の育成などに効果があるとして、大企業からベンチャーに至るまで導入するケースが拡大しています。
組織の上下関係を取り払い、自由で自発的な問いを立てつつ、本質的で創造的な仕事を手がけていくためのコミュニケーショントレーニングとなっています。

「アクションラーニング」のやり方

上では「アクションラーニング」の大まかな意味合いについて見ましたが、続いては具体的なやり方について説明していきましょう。

研修の流れ

「アクションラーニング」研修の流れは、次のようなものになります。

ステージ1 問題の理解と、その再定義
ステージ2 目標の設定と標準化
ステージ3 行動計画の作成と検証
ステージ4 実行とリフレクション(振り返り)

これら一連のプロセスは、すべてグループ内でのディスカッションを通じて行われることになります。1回のセッションは、大体1時間から1時間半ほどで、必要に応じて定期的に繰り返されます。一般的には、2~3ヵ月の間に3~5回ほど設定するのが理想とされています。問題の提示者は、セッションにおいて次回までに行うべき行動計画を策定し、参加者の同意を得ておかなくてはなりません。次回のセッションは、その行動の報告から始まることになります。

「アクションラーニング」においては、参加者が質問をすることと、振り返りの2つが大事なポイントとなっています。参加者はこの2つを繰り返しつつ、問題の全体像や本質に迫っていき、真の解決策の発見を行います。

必要な構成要素

「アクションラーニング」を進める上で必要になるのが、以下の6つの要素です。

  • ① 問題
  • ② 4~8人から成るチーム・グループ
  • ③ 質問とリフレクションのプロセス
  • ④ 問題解決に向けての行動
  • ⑤ 学習へのコミットメント
  • ⑥ アクションラーニングコーチ

まず「問題」として、具体的な課題やプロジェクトが必要ですが、これは重要かつ緊急度が高く、同時に責任が求められるようなものでなくてはなりません。また「チーム・グループ」のメンバーには、なるべく職種・経歴に多様なバックグラウンドを持つ者が求められます。3番目の「質問とリフレクションのプロセス」では、「何を知っているか」よりも「何を知らないか」を洗い出すことが肝心です。

「問題解決への行動」では、提案された解決策が実行され、そこからリフレクションが得られることになります。さらに、一連のプロセスや失敗から学ぶという「学習へのコミットメント」も不可欠です。最後の「アクションラーニングコーチ」は、必要に応じて参加者に問いかけなどを行います。

基本ルール

「アクションラーニング」は、以下の2つのルールを基本として進められます。

ルール1 意見は質問に対する回答に限られる
ルール2 アクションラーニングコーチの介入はいつでも可能

こうしたルールは、参加者が暴走するのを防いだり、セッションが望ましくない方向へ進もうとした際、適切なタイミングで軌道修正を図るために必要とされています。

「アクションラーニング」の効用

「アクションラーニング」には、以下のような効用があるとされています。

  • 効用① 複雑な問題に対する創造的な解決案
  • 効用② 個人の学習能力の向上
  • 効用③ リーダーの育成
  • 効用④ 高レベルのチームの即効構築
  • 効用⑤ 変化に対応できる組織文化や組織の構築
  • 効用⑥ 学習する組織の基盤づくり

このように、「アクションラーニング」においては、現実の問題に対する解決が図れると同時に、個人の能力開発や組織開発も行える点が大きなメリットとなっています。

「アクションラーニング」の使い方・例文

「アクションラーニング」の意味と内容について知ったところで、ここではビジネス用語としての「アクションラーニング」の使い方を、具体的な例文を挙げて見ていきましょう。

  • 例文:新しいリーダーの育成のために、アクションラーニングを導入することにした
  • 例文:アクションラーニングは、世界的なトップ企業も取り入れている手法だ
  • 例文:アクションラーニングを始めたことで、個々の社員の考える力がアップした
  • 例文:アクションラーニングの実践とともに、アクションラーニングコーチの育成も行わなくては
  • 例文:アクションラーニングにおける実践報告は、メールで適宜行うように

「アクションラーニング」の注意点

「アクションラーニング」には、上で見たようにさまざまなメリットがあります。ただ、その一方で注意すべき点もゼロではありません。

最大の難点は、扱う問題が現実に存在するものであることから、場合によっては議論が個人攻撃や責任追及の方向に行きかねないということです。当然ながら、「アクションラーニング」の目的は、個人や特定の部署をやり玉にあげることではありません。あくまでも創造的な解決案の策定や、その実践と振り返りが主眼となっていますから、無意味な個人攻撃などに走らないような工夫が必要となります。

こうした事態に陥るのを避けるためには、「その事例からどんなことを学ぶべきか」を事前にはっきりさせておくことが大切になります。また参加者は、その問題が自分の身にも起きうるとしっかり認識しておくことも重要です。

最後に

以上、「アクションラーニング」の意味や使い方についていろいろと紹介してきました。

「アクションラーニング」は、現実問題の実践的な解決を目指す手法から、参加者の意欲を掻き立てやすいという特徴があります。さらに個人だけでなく、組織としての成長を促すメリットもあり、導入を決める企業は世界的に増加する傾向にあります。ビジネスシーンでの使用例もますます多くなることが予想されるので、例文で紹介したような使い方や意味をしっかり踏まえ、正しく使用するよう心がけましょう。