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一般常識

「終焉」「終末」「終了」の意味と違い

「終焉」「終末」「終了」の意味と違い

「終焉」「終末」「終了」の意味と違い

「終焉」という言葉は、「ブームの終焉」や「終焉の地」などのように、日常でたびたび目にするものです。一方、これと似た言葉で「終末」や「終了」というものも、さまざまな場面で見かけるようになっています。この3つの言葉はどれも字の一部が共通していることから、使い分けに迷うケースも多くなっていますが、何か区別のポイントなどはあるのでしょうか。

今回は、「終焉」「終末」「終了」の意味や違いについて解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

「終焉」とは

終焉

「終焉(しゅうえん)」とは、「生命が終わること」「死を迎えること」という意味の言葉です。また、そうした時についても言います。「彼はここを人生終焉の地と定めた」のように使われます。比喩的に「物事の終わり」の意味で使われることもあり、この場合は「2012年12月23日は、俗にマヤ世界の終焉と呼ばれる」のような用法になります。

「終焉」の「焉」という字は、「于是」を一字に縮約したものと言われており、「そして」や「ここにおいて」などを意味します。「終焉」という場合は、「ここに」の意を添える助字としての役割を持ちます。

「終焉」と「終末」の違いは微妙ですが、「終焉」には「生命の終わり」の意味合いが強い点が特徴となっています。「終末」にもこうした意味は含まれるものの、主な意味の重点は別のところにあります。

「終末」とは

終末

「終末(しゅうまつ)」とは、「物事が最後に行きつくところ」「終わり」「しまい」という意味の言葉です。「世間を騒がせた事件の終末はあっけないものだった」「この宇宙もいずれ終末を迎えることになる」「終末思想はキリスト教をはじめ多くの宗教で言われている」などのように使われます。

「終末」の「末」という字は、「大地を覆う木」の象形に横線を加えて出来ており、「物の先端・すえ」「終わり」「果て」などの意味を持ちます。

「終焉」との違いは、前述のように意味の重点の置きどころにあります。「終末」の場合、「ある物事が終わりを告げ、結果が出ること」の意味合いが強い点が特徴です。一方「終了」とは、用法の点で大きく異なります。

「終了」とは

終了

「終了(しゅうりょう)」とは、「物事がすっかりおわること」「すべてしおえること」という意味の言葉です。「主催者のあいさつで式典はすべて終了した」「試合が終了するまで勝負の行方はわからない」「試験終了の合図と共に、受験者らの口から一斉にため息がこぼれた」などのように使われます。

「終了」の「了」という字は、「手足をくるまれた乳児」の象形から成り、「くるめる」を意味します。そこから、「一つの事柄がおわる」の意味で使われるようになりました。

「終了」の語は、「終焉」や「終末」と意味合いは似ているものの、使われ方には違いがあります。「終了」の場合、「宇宙」や「世界」のような大きな物事より、「試合」や「テスト」などの比較的身近な事柄に用いられる点が、「終焉」「終末」との使い分けのポイントになります。

「終焉」「終末」「終了」の意味と違い

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