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一般常識

「オブジェ」「モニュメント」の意味と違い

「オブジェ」「モニュメント」の意味と違い

「オブジェ」「モニュメント」の意味と違い

広場などの公共の空間には、ブロンズ像のような立体物が飾られるケースが多くなっていますが、これらを呼称する際「オブジェ」と「モニュメント」の2語がよく使われます。この2つの言葉はイメージがよく似ていて混同されやすいものの、実際は明確に異なる言葉であり、場面に応じて使い分けることが可能です。では、両者は一体どういった点で区別されるのでしょうか。

今回は、「オブジェ」と「モニュメント」の意味や違いについて詳しく解説していきます。

「オブジェ」とは

オブジェ

「オブジェ(objet)」とは、本来フランス語で「物体」を意味する言葉ですが、現在は「芸術作品に用いられている石や金属、木片などの材料、またはその作品そのもの」といった意味を表します。「部屋に現代アートのオブジェを飾る」「美術課題でオブジェを制作する」などのように使われます。

「オブジェ」が現在のような意味に変化したのは、ダダイスム、シュルレアリスムの運動以降です。ダダイストやシュルレアリストたちは、本来の意味や用途を取り去った事物の物体的な側面に注目し、それを作品化したものを「オブジェ・トルベ(発見された物体)」などと呼びました。そうした意味合いから転じて、現在では単に、「オブジェ=美術や工芸などの作品」を指すことも多くなっています。

「オブジェ」と「モニュメント」の違いは、「役割」や「価値の重点」に求められます。「モニュメント」については後述しますが、「オブジェ」の場合は鑑賞が目的であり、芸術的な価値が重視される点が特徴となっています。

「モニュメント」とは

モニュメント

「モニュメント」とは、「人、事件などを記念して建てられる建造物」という意味の言葉で、記念碑や記念像などを指します。英語の「monument」をカタカナ化した言葉です。「オリンピックシンボルモニュメントはさまざまな場所に設置されている」「自由の女神はアメリカを象徴するモニュメントだ」などのように使われます。

また、「モニュメント」は上の意味のほかに、「遺跡」「遺物」や「普及の業績」「金字塔」の意味も持ちます。

「モニュメント」と「オブジェ」の違いは、上記のように「作られる目的や重視される価値」に求められます。観賞用としてそのものに芸術的な価値を認める「オブジェ」に対し、「モニュメント」はそれ自体が価値や意味を持つわけではありません。「モニュメント」はあくまで人や出来事を記念するための象徴であり、「それらを記憶に残すこと」に重点が置かれる点で使い分けられます。

「オブジェ」「モニュメント」の意味と違い

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