一般常識
「折衝」「交渉」「渉外」の意味と違い

スポンサーリンク
「折衝」「交渉」「渉外」の意味と違いとは
「折衝」「交渉」「渉外」の3語は、いずれも「相手と渡り合う」といった意味を持つ言葉です。意味が似ていることで、使い分けに迷いやすいこれらの言葉ですが、どのような点に違いがあるのでしょうか。
今回は、「折衝」「交渉」「渉外」の意味や違い、使い分けのポイントなどについて解説していきましょう。
「折衝(せっしょう)」とは
「折衝」とは、「事を有利に運ぶように、相手と駆け引きをすること」という意味の言葉です。利害の食い違う相手に対し、問題をうまく解決するために、談判や駆け引きを繰り広げることを言います。また、そうした駆け引き自体についても言います。
読み方は「せっしょう」で、「事務レベルの折衝を重ねる」「労使間の折衝が続いている」のように使われます。
「折衝」とは、もともとは「敵が衝(つ)いてくる矛先をくじく」ことを意味しており、「敵の攻撃をくじいて防ぐ」ことを指していました。そこから、現在の意味で使われるようになったという経緯があります。
「交渉」との違いは、「主として公的な取引について使われる」点にあります。「交渉」が、後述するように個人間のやりとりも含むのとは違い、「折衝」は国同士や労使間などのやりとりを主に指すようになっています。「折衝」と「交渉」は、この点で使い分けることができます。
「交渉(こうしょう)」とは
「交渉」は、「あることを実現するために、当事者と話し合うこと」という意味の言葉です。あることがらを取り決めようと、相手側と話し合うことを言います。
読み方は「こうしょう」で、「労使間の交渉」「外交交渉は決裂した」のように使われます。また、このほかに「人と人との結びつき」という意味もあります。
「交渉」の「交」の字は、この場合「やりとりする」を意味します。一方「渉」は、「わたる」を意味する漢字ですが、この場合は「関わる、関係する」を意味します。
「折衝」との違いは、前述のように使われ方が幅広いという点にあります。「交渉」は個人間のやりとりから、国家間の取引に至るまで使うことができます。
「渉外(しょうがい)」とは
「渉外」とは、「外部と連絡、交渉すること」という意味の言葉です。ある組織や共同体の外部と連絡を取ったり、交渉したりすることを指します。
読み方は「しょうがい」で、「渉外担当者」「渉外係」といった具合に使われます。また、このほかに「ある法律事項が、国内だけでなく外国にも関係すること」という意味もあります。
「渉外」の「渉」の字は、前述のように「関係する」を意味します。「外」の字は、「ある範囲から外れたところ」を意味しています。
「折衝」や「交渉」との違いになる「渉外」の特徴は、「外国との連絡」「外回りの営業」の意味合いにほぼ限定されるという点にあります。ビジネスにおいては、金融業界や百貨店業界で「営業」という言葉の代わりに使われるのが一般的です。
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
- 最新の情報をお届けします
- Tweet Follow @b_textbook
その他おすすめのコンテンツ一覧
-
一次元・二次元・三次元・四次元・五次元の違い
-
元・基・下の使い方の違い
-
「つまずく」と「つまづく」の意味と違い
-
生む(生まれる)・産む(産まれる)の違い
-
「信用」と「信頼」の違い
-
「ください」と「下さい」の正しい使い分け方と違い
-
「夫」「主人」「旦那」「亭主」の意味と違い
-
「年度」「年次」「年時」の違い
-
「動線」と「導線」の違い
-
「変える」「替える」「代える」「換える」の意味と違い
-
「蘇る」と「甦る」の意味と違い
-
「一人称」「二人称」「三人称」の意味と違い
-
朗報・悲報・吉報・凶報・訃報・速報の違い
-
「毎週」「隔週」「各週」の意味と違い
-
高級寿司屋のマナーと正しい食べ方34選
-
民主主義・資本主義・社会主義・共産主義の違い
-
「尋ねる」「訪ねる」「訊ねる」の意味と違い
-
「早急(そうきゅう)」と「早急(さっきゅう)」の意味の違いと読み方
-
ホールディングスとは(持株会社とは)?メリットとデメリット9選
-
「生き生き」と「活き活き」の意味と違い
-
「讃える」と「称える」の意味と違い
-
「就任」「着任」「新任」の意味と違い
-
「稼働」「稼動」「可動」の意味と違い
-
部・課・室・係など組織図の種類と違い