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一般常識

「真似」「模倣」「模写」の意味と違い

「真似」「模倣」「模写」の意味と違い

「真似」「模倣」「模写」の意味と違い

似たような意味合いを表す異なる言葉という例は、日本語にはいくつもあります。「真似」「模倣」「摸写」の3語も、そうしたものの一種です。いずれも「あるものとそっくりにする」のような意味を持ちますが、どのような点に違いがあるのでしょうか。普段は何となく使っていても、改めて考えると混乱するという人も多いでしょう。

今回は、「真似」「模倣」「摸写」の3つの言葉の意味や違いについて詳しく解説していきますので、これらを使い分ける際の参考にしてみてください。

「真似」とは

真似

「真似(まね)」とは、「他と同じように言ったり、似通った動作をしたりすること」や、「他のものの姿に似せること」という意味の言葉です。「彼は憧れのスターの真似ばかりしている」「誰かの真似のような絵は描きたくない」のように使われます。また、「真似」には「動作、ふるまい」の意味もあり、この場合は「そんなバカな真似はするな」のように使われます。

「真似」と「模倣」は非常によく似た意味を持ちますが、ニュアンスは微妙に違います。「真似」の場合、「とりあえずの形だけ似せる」という意味合いがあり、似せ方の精度は、それほど高くないニュアンスを持ちます。また、「真似」の語は「模倣」に比べ、否定的なニュアンスが強いという特徴もあります。

「模倣」とは

模倣

「模倣(もほう)」とは、「他のものをまねること」という意味の言葉です。他人の動作や表現、作品などの特徴やスタイルなどを、そっくりに引き写すことを言います。

「模」の字には「かたどる」「手本にする」の意味があり、「倣」の字は、「ならう」の意味を持ちます。

「このバッグは、よくできた模倣品だ」「そろそろ他人の模倣はやめて、自分の表現方法を見つけなさい」のように使われます。

「模倣」と「真似」は、上記のようにニュアンスの点でやや違います。「真似」が大まかな形や特徴だけ似せるニュアンスを持つのに対し、「模倣」は細部まで精密に似せるニュアンスを含みます。また、「模倣」には「行動やふるまい」の意味がない点も、両者の違いになります。

「模写」とは

模写

「摸写(もしゃ)」とは、「似せて写すこと」「実物通りに写し取ること」という意味の言葉です。また、そうして写したものについても言います。

「摸」の字は上記のように「手本にする」の意味を持ち、「写」の字は「原本・原図の通りに書く」の意味を持ちます。

「ダ・ヴィンチの“モナ・リザ”を模写する」「ヨーロッパの美術館では、絵を模写する人が珍しくない」「彼女は声帯模写の名人だ」のように使われます。

「模写」も「模倣」も、「あるものを正確に引き写す」という点でよく似ており、実際同じ意味合いで使われることも少なくありません。ただ、「模倣」が単に「そっくりにかたどる」ことを目的として行うことが多いのに対し、「模写」は「手本の表現方法などの研究・習得」のために行うことが多い点で区別することができます。

「真似」「模倣」「模写」の意味と違い

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