一般常識
「活かす」と「生かす」の違い
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「活かす」と「生かす」の違いについて
日本語には同じ発音の言葉に、違う漢字を当てる語がいくつもあります。「いかす」という言葉にも、「活かす」と「生かす」という2つの表記が存在します。この2つの言葉は、意味は似ているようですが、使い方には明らかな違いがあります。では、両者はそれぞれどんな場合に使われるのでしょうか。今回は、「活かす」と「生かす」の違いについて詳しく解説します。
活かすとは
「活かす」という言葉は、自身の長所や経験をうまく使うといった意味があります。自分がこれまで獲得した能力や知識、生まれつき持っている性格上の特徴などのメリットを、さまざまな場面で適用して役立てることを表しています。「活かす」の「活」は、「効果的に利用する」という意味があります。
「活かす」という言葉は、主に経験や能力など、身に付いた特徴に対して使われます。これは、「生かす」という言葉との大きな違いです。もう一点重要なことは、「活かす」という読みは、常用漢字に含まれないということです。つまり、学校のテストなどで「活かす」という表記をしても、不正解となる確率が高くなっています。この点も、「生かす」との違いに挙げられます。
生かすとは
「生かす」という言葉には、生命を長らえさせるといった意味があります。動植物に対し、生命が終わらないよう処置を施すこと、生命の危険があるような状況を取り除くことを言います。
例えば、瀕死の重傷を負った患者を手術で助けることや、弱った野良猫を保護するといった行為が、「生かす」にあたります。
「活かす」との違いは、「活かす」が経験や能力といった抽象的な概念に対して使うのに対し、「生かす」は生命という物理的な活動に対して使われるという点にあります。
一方、前述のように、「活かす」という読みは常用漢字にはありません。そのため、経験や能力を活用するという意味で使う場合でも、「生かす」の語を当てることもあります。ですので、どちらを使うべきか迷った時は、「生かす」を選ぶのが無難です。
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