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「様」の意味とは?正しい使い方と例文、「御中」との使い分け

「様」の意味とは?正しい使い方と例文、「御中」との使い分け

「○○様(さま)」という表現は、ビジネスや日常生活でよく見られるものです。メールなどの宛名においても頻出する「様」ですが、具体的にはどんな意味合いを持つのでしょうか。また、マナーに沿った正しい使い方についても知りたいところです。

そこでここでは、敬称としての「様」の正確な意味や使い方について、例文を挙げて解説していきたいと思います。また、「御中」との使い分けについても詳しく紹介します。

様の意味とは

「様」は、主に名詞として使う場合と接尾語として使う場合があり、それぞれにいろいろな意味合いがあります。名詞として使う場合には、まず「ものごとや人のありさま、ようす、状態」といった意味合いがあり、「波が打ち寄せる様を見つめる」のように使われます。
また「姿かたち、かっこう」「人の目に恥ずかしくない、それなりの姿」という意味合いもあり、こちらは「構えが様になっている」のような使い方になります。

接尾語として使う場合には、人を表す語や人名などに付いて、尊敬の意を表す働きを持ちます。敬称としての役割は、こちらの意味合いになります。このほかにも、「お疲れ様」「ご苦労様」などのように「~なこと」の意を丁寧に表す働きや、「横様に雪が降る」のように「その方向、方面」の意を表す働き、「すれ違い様」のように「ちょうど~するとき」の意を表す働きなども持ちます。

様の使い方と例文

ここからは、「様」の使い方について例文を交えて見ていきましょう。

正しい使い方と例文

まずは正しい使い方ですが、「様」は上記のように、人名や人を表す語の後に付いて、尊敬の念を表す働きを持ちます。相手の地位や年齢、性別などに関わらず使うことができ、話し言葉としても書き言葉としても使えるという特徴があります。

ビジネスシーンはもちろん、日常でもよく使われる語です。「さま」とひらがなで書かれる場合もありますが、ビジネスにおいては漢字で書くのが一般的とされています。ひらがなの表記はややくだけた印象になってしまうことから、親しい間柄の人を除いては、ビジネスで使われることはあまりありません。

メールや手紙の宛名で「様」を使う際のポイントとしては、「個人が宛先の場合に使う」という点が挙げられます。それ以外の場面では、団体名の後に付けることもありますが、文書の宛名では個人名に対してしか使われません。この点は後述するように、「御中」との使い分けのポイントとなっています。

それでは、以下に正しい使い方についての例文を挙げてみましょう。

  • 例文:○○株式会社 田中太郎 様
  • 例文:○○株式会社 営業部 田中太郎 様

役職名が付く場合

「社長」や「専務」「部長」といった役職名には、「様」は付けないのが基本的なルールです。以下の例文のように、あくまで個人名の後に使うのが正解で、役職名が個人名の後に来る場合は、敬称は不要となっています。

  • 例文:○○株式会社 営業部長 田中太郎 様
  • 例文:○○株式会社 田中太郎営業部長

連名の場合

宛名が連名であった場合は、それぞれの個人名の後に「様」を付けるのが正解です。

  • 例文:○○株式会社 佐藤良夫 様 鈴木三郎 様

間違った使い方と例文

団体名に付けて使う

正しい使い方について見た後は、間違った使い方についても紹介しておきましょう。「様」は上記のように、メールなどの宛名では、個人名の後にしか使われません。団体名の後に付けて使うのは間違いとなるので、注意が必要です。
具体的には、以下のような使い方がNGとなります。

  • NG例:○○株式会社 様
  • NG例:○○株式会社 営業部 様

役職名に付けて使う

上記のように、「様」は「部長」などの役職名に付くことはありません。役職名にはすでに敬称が含まれているので、「様」を付けると二重敬語になってしまうためです。
そのため、以下の例文のような使い方はNGとなります。

  • NG例:○○株式会社 田中太郎営業部長 様

複数の人にまとめて使う

これも上記のように、連名の場合は個々の名前の後に「様」をつけるのがマナーです。以下のようにまとめて使うのは間違いなので、気をつけましょう。

  • NG例:○○株式会社 佐藤良夫 鈴木三郎 様

御中との使い分け

「様」と使い方を混同しやすい敬称に、「御中」があります。「御中」とは、「脇付(わきづけ)」と呼ばれる手紙の宛先に添えて敬意を表す語の一種で、「皆様」「皆様方」の意味を持ちます。

ビジネスでも、やはりメールなどの文書でよく使われる言葉ですが、団体名にしか使われないという特徴があります。大勢を対象としつつ、その中の1人1人に敬意を表すための言葉で、「○○株式会社 事業部 御中」などような使い方になります。
ですので、「御中」を個人名に付けて使うことはありません。

  • NG例:○○株式会社 田中太郎 御中

このように、「様」は個人名に付け、「御中」は団体名に対して付けるというのが、正しい使い分け方です。ただ、「○○株式会社 営業部 御中 田中太郎 様」などと使うのは二重敬語にあたるので、2つを併用するのは避けましょう。

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