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一般常識

「焙る」「炙る」の意味と違い

「焙る」「炙る」の意味と違い

「焙る」「炙る」の意味と違い

「手を“あぶる”」「餅を“あぶる”」などのように、「あぶる」という言葉は日常でもしばしば使われます。一方、これを漢字で表そうとする場合、「焙る」と「炙る」の2つの表記が候補に上がり、どちらを使うべきかで悩むというケースも多いでしょう。果たしてこの2つの言葉は、どこかに使い分けのポイントなどはあるのでしょうか。

今回は、「焙る」と「炙る」の意味や違いについて解説していきますので、両者の使い分けが気になる方は、ぜひ参考にしてみてください。

「焙る」とは

焙る

「焙る」とは、「火に当てて暖めたり、乾かしたりする」という意味の言葉です。「ストーブで濡れたからだを焙る」「雪で服が濡れたので、暖炉で焙って乾かした」のように使われます。また、「遠火で手を焙る」ということわざがありますが、これは「回りくどくて効果が少ない」という意味になります。

「焙る」にはこのほかに、「火に当てて軽く焼く」の意味もあり、この場合は「海苔を焙る」のような使い方をされます。

「焙る」の「焙」という字は、「火で焼くこと」「火にあてて温めたりすること」などを意味しています。

「焙る」と「炙る」の意味には、特に違いはありません。辞書でも同じ言葉として説明されており、基本的にどちらを使ってもOKとなっています。ただ、実際には使い分けされる傾向もあり、「焙る」の表記は直火に当てる、蒸すなどの方法にかかわらず、「火を入れて湿気を取る」の意味で使われることが多くなっています。

「炙る」とは

炙る

「炙る」とは、「火に当てて暖める、乾かす」もしくは「火に当てて軽く焼く」という意味の言葉です。「寒さでかじかんだ手を焚火で炙る」「七輪で魚を炙る」「牛肉をバーナーで炙る」などのように使われます。

「炙る」と「焙る」は、上で述べたように、特に意味の違いなどはありません。基本的にどちらも同じ場面で使えますが、一般的な使われ方は分かれる傾向があります。「焙る」が上記のように、どちらかというと「物の湿気を取って乾かす」の意味で使われるのに対し、「炙る」は主に、「食べものを直接火に当てて軽く焼く」の意味で使われるようになっています。これは「炙」の字が、もともと「あぶり肉」の意味を表すことによります。

ただし、「焙」も「炙」も常用漢字表には含まれないので、公用文などで使うことはできません。

「焙る」「炙る」の意味と違い

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