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転職時の給与交渉のタイミングとポイント、間違った交渉の仕方13選

転職時の給与交渉のタイミングとポイント、間違った交渉の仕方13選

これから転職しようと考えている人や、まさに現在転職活動中だという人にとって、考えるべき問題はいろいろあるでしょう。中でもとりわけ悩ましいのが、「希望年収を転職希望先にどう伝えるべきか」ということではないでしょうか。特に転職エージェントを使わない場合は、この問題の比重が大きくなります。

本記事では、転職活動で給与交渉を切り出す適切なタイミングや、交渉時に踏まえておくべきポイント、またNGな交渉の仕方についても解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

給与交渉のタイミング

転職活動において、いつ給与交渉を切り出すべきかは、難しい問題です。タイミングの良し悪しが、交渉の成否に大きく関わってくるからです。ここでは、面接や面談時での給与交渉にふさわしいタイミングについて、いくつか紹介していきましょう。

面接官からの質問時

転職の給与交渉で絶好のタイミングとして挙げられるのは、「面接の際に、面接官から希望の給与額について尋ねられた時」でしょう。大抵の場合、面接官の質問内容には希望年収についても含まれますから、この話題が出た時が、最も自然に切り出せるタイミングであると言えます。

面接官が相手に希望年収を聞くのには、主に2つの理由があります。1つは「客観的な自己評価できているかを知るため」と、もう1つは「採用のミスマッチを避けるため」です。正当な自己評価ができていないような人材は、採用すればトラブルの元となる可能性もありますし、予算を大幅に越える希望年収の人物を採用するのは、そもそも論外です。そのため、こうした点を踏まえた回答の仕方が必要になってきます。

面接での逆質問時

上で紹介したのは、面接中に面接官から質問されるのを待つというタイミングでしたが、年収についての質問が、必ず面接官側から出るとは限りません。希望年収に触れないまま面接が進むケースもありますが、その場合は、こちらからの質問で給与交渉することになります。

面接の最後には、こちらからの質問を促すのが通常ですから、この際に年収についての話題を切り出しましょう。この場合、いきなり給料の話をするのは、あまり心証が良くありません。ですので、まずは仕事についての質問から始め、折を見て年収の話題に移るのが無難です。

ただ、転職活動で1次面接から給与の質問を切り出すのは、おすすめできません。そもそもがデリケートな話題なのに、序盤からこうした件を持ち出すと、「待遇面での要求が多そう」という悪印象につながる可能性が高まります。

最終面接後の面談時

続いての転職活動における給与交渉に適したタイミングは、「最終面接後の面談時」です。このような面談の形は、企業によってさまざまですが、例えば最終面接の終了後、すぐに人事担当者と面談するケースや、内定の方向で検討している旨通知された後、訪問して面談を行うケースなどがあります。どちらにしても、こうした最終面接後の面談が組まれるということは、企業が採用にかなり前向きであることのサインと見て間違いありません。

ここでは、双方の意向確認や希望条件についての具体的なすり合わせが行われるので、給与交渉のタイミングとしてはぴったりと言えるでしょう。ただし、必ずしもこうした最終面談が行われるとは限らないので、その点は要注意です。

給与交渉のポイント

転職時の給与交渉においては、上記のようなタイミングの他にも、留意しておくべき事柄がいくつかあります。この項目では、押さえておくと便利な給与交渉時のポイントを6つ挙げて、それぞれについて詳しく説明していきましょう。

希望年収にきちんとした根拠があること

転職時の給与交渉では、「希望年収の根拠に妥当性が感じられること」が重要なポイントとなります。そのためにまず欠かせないのが、「転職市場の年収相場を調べておくこと」です。現職の年収や昇給率をもとに希望年収を決めておけば、相手にとっても根拠がわかりやすくなり、交渉はスムーズに運びます。ただ、こうした相場は業界や企業によっても異なるので、その点は事前によく確認しておくことが大事になります。求人広告などをチェックして、しっかり調べておきましょう。

もしもそうした相場以上の給与を求めるのであれば、それについてもきちんとした根拠を示す必要があります。他企業からのオファーなど、自身の強みとなる客観的なデータを用意しておくと、かなり効果的です。

平均年収について求人情報等で調べる

給与交渉で希望年収を伝える際は、きちんとした根拠が必要だと述べましたが、その際ポイントとなるのが、上記のように「転職先の業界や企業などの平均年収について事前に調べておく」ということです。このうち転職先企業の平均年収については、転職サイトで同じ職種の求人広告を出しているケースもありますので、そちらに記載されている数字を目安にするのが一番わかりやすいでしょう。

それ以外の方法としては、厚生労働省のホームページにある「賃金構造基本統計調査(全国)」をチェックすることで、企業規模や産業、学歴ごとの平均年収が分かりますし、国税庁のホームページにある「民間給与実態調査」を調べれば、年代別の平均年収が分かります。また、志望の企業が上場しているならば、ホームページ上の有価証券報告書で平均年収を知ることができます。

現年収の内訳について把握しておく

転職時の面接や面談では、現在の年収について応募先の人事部などから尋ねられることが通常です。給与交渉は、この現在の年収の数字を基に進められていくことになります。ちなみに、「現在の年収=前年の年収」の意味です。さらにこの際には、「内訳」も同時に聞かれることがほとんどです。ですので、基本給だけでなく、残業代や各種手当をできるだけ正確に把握しておくことがポイントとなります。

この把握については、「源泉徴収」「1月~12月の給与明細」「勤めている会社の手当や年金などの制度が分かるもの」の3つを用意すると、詳しく知ることができます。こうして調べておけば、面接や面談でざっくりした内訳を聞かれても、適確に答えることができます。

応募先の「募集ポジション」について確認しておく

企業が年収について決定する際は、基本的にポジション(職階)に基づいて決めることが多くなっています。それぞれのポジションに応じた年収基準があり、それに期待値を加算することで、最終的な年収を決めるのが通常です。これは、役職が上がるにつれて平均年収が高くなる事実から見ても明らかです。

そのため、転職時の給与交渉においては、「まず募集ポジションを確認しておく」ことが重要なポイントとなります。該当するポジションでどの程度の成果が出せるのかをまとめておき、希望に適う加算が得られるようしっかり準備しておきましょう。場合によっては、面接での評価次第で、募集されたものより上のポジションでの採用を提示される可能性もあります。

希望年収は3段階に分けて考える

転職時の給与交渉のポイント、5つ目に挙げるのは、「希望年収は“最低、理想、現実”の3段階に分けて考えるべき」ということです。誰しも理想のレベルの給料がほしいものですが、なかなかそう上手くは行きません。なぜならば、大抵の場合、交渉が進むにつれて金額は下方修正されるからです。ですので、まず考えておくべきなのが、「最低レベル」の年収です。「これを下回ると、入社自体無理」という額を想定しておきましょう。その上で、希望の年収を提示しますが、このときポイントとなるのが、「着地の金額を見越した、やや高めの金額」を提示するということです。このように考えることで、妥当なレベルの年収を獲得しやすくなります。もちろん、前述のように、きちんとした根拠のある金額を提示することが前提となります。

年収アップ以外に大事な転職理由を伝える

最後に紹介する給与交渉のポイントは、「年収アップのほかに大事な転職理由があることを伝える」ということです。転職の理由は人によってさまざまでしょうし、その中には年収の要素も含まれて当然です。ですので、転職を機に年収アップを狙うことは、特に不自然とは言えません。ただ、面接官に「年収アップだけが目的で転職したいのだ」と見られてしまうのは、得策ではないでしょう。「採用したとしても、もっと年収の良い会社が見つかれば、そちらにすぐ移ろうとするのでは?」などと思われかねません。

なので、転職理由については、まず「その会社に入ることが、現在感じている問題の解決につながる」ことを伝えるのが重要になります。もちろん、無理にそうした理由を作るのではなく、あくまで事実に沿った伝え方をすることが大切です。

間違った給与交渉の仕方

上では踏まえておきたい給与交渉時のポイントについて説明しましたが、反対に、「これをやってはいけない」というNGポイントもいくつか存在します。こうした間違った給与交渉の仕方についても、最後に4つほど紹介しておきましょう。

自分を過大評価する

転職時の給与交渉の仕方としてNGなのが、「分不相応な額の給与を要求する」ということです。交渉では、自分の能力を過少に評価する必要はありませんが、かと言って課題に評価するのも間違いにあたります。先にも述べた通り、希望の給与額についての質問は、「相手が自分の能力や価値について客観的に把握できているか」を見きわめるために行われます。それなのに、現年収を大きく越えた年収を希望すれば、「適切な自己分析ができていない」という評価を受けても仕方ないでしょう。

この場合はあくまで、提示する額に根拠や説得力があることが重要になります。ですので、希望の年収については、これまでのキャリアやスキル、前年の年収などに則った額を提示するようくれぐれも注意しましょう。

希望年収と相場との乖離が激しい

自分の能力を過大に見積もるのも良くありませんが、「業界の相場とあまりに乖離した額の給与を要求する」というのも、給与交渉の仕方としては間違いにあたります。面接官は年収に関する質問を通じて、自分の客観評価とともに、「業界の現状分析の具合」も測ろうという意図があります。即戦力として採用するからには、当然の評価ポイントです。そこで業界の水準からかけ離れた額の給与を提示すれば、「理解が浅い」「状況分析ができていない」と受け取られてもやむを得ないでしょう。

上でも述べた通り、希望の年収額の提示に際しては、業界や転職先企業の給与水準をチェックすることが欠かせません。現職や前職の年収だけでなく、この点もしっかり踏まえた上で、希望額を提示するようにしましょう。

給与についての質問から始める

面接の終盤における質問時間で、いきなり給与についての質問から始めるのも、給与交渉の仕方としては問題があります。面接官が面接を通じて最も知りたいのは、「この人材が会社にマッチするかどうか」という点です。業務にすばやく馴染み、適切に仕事をこなすことができそうか、または、この会社での将来的なビジョンをしっかり持っているかとった点をチェックしています。質問時間を設けるのも、第一にこの点を確認したいためにほかなりません。

なのに、最初から給与の話をしてしまうと、「お金次第でどこにでも転職する」という悪印象を持たれることにもつながります。同様に、福利厚生や休暇に関する質問を集中するのも間違いです。まずは具体的な業務内容などについて質問した後、待遇面の話題を切り出すのがベストでしょう。

一方的に条件提示をする

転職時に避けたい給与交渉の仕方、最後に紹介するのは、「一方的な条件提示をする」ということです。交渉とは、相手とのやり取りで成り立つキャッチボールのようなものですから、一方的な要求をつきつけるのは、相手の返球を拒絶しているのも同じと言えます。スムーズに交渉を進めるためには、相手が反応しやすいように、できるだけソフトに切り出していくのが適切です。

ですから、いきなり「年収は500万円を希望します」などと言うのは間違いで、まずは現職や前職の給与を伝え、それにキャリア・スキル・実績、取引先との関係の良好さといった根拠を加える形で、「できれば、○%アップの○○万円を希望いたします」などと伝えるのが適切でしょう。また、「いかがでしょうか」などの言葉をそえると、相手も反応しやすくなり、好印象につながります。