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会議が無駄な時間となる13の原因と効率的に進めるための17の方法
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無駄な時間となる会議の原因
海外の企業に比べ日本の会議は遅れている、または無駄が多いとよく言われます。
また、無駄な時間となる会議は生産性がないだけでなく社員のモチベーション低下にも直結してしまいます。
ここでは前半に会議が無駄な時間となる原因について、後半に会議を効率的に進めるための方法についてご紹介していきます。
社内会議のために見た目の素晴らしい資料を作成する
無駄な時間が発生するのは会議を行っている最中だけではなく、会議が始まる前からすでに起きている場合があります。特に会議のための資料作りはその典型とも言えます。
お客様に提出する資料ならまだしも社内会議で使用するための会議資料であれば、キレイに作成する必要はまずありません。にもかかわらず、無駄にキレイに作られていることもしばしばあります。また、中には3時間も4時間もかけて会議資料を作成する社員も存在していることさえあり、会議資料を作ることが目的となってしまっていることもあります。
そういった見た目にこだわった会議資料を作成することによって無駄な残業が増えてしまうといった原因にもなりかねません。
会議が始まってからはじめて議題を知る
「社内会議の予定を入れられているが、何の話をするのか知らされていない」と言った会議が定期的に行われている会社も多いと思います。
この会議が単なる連絡会や報告会などであれば会議が始まってから内容を知っても問題ないのかもしれませんが、意見を出し合うような会議にもかからず目的を知らされていなければ参加者の大半が数分、数十分と言った時間で意見やアイデアを出さなければなりません。
そうなってしまえば、本来であれば出るはずの意見や提案も出ずに終わってしまう可能性が出てきてしまいますし、事前に議題を知っていた一部の人の意見で話が進んでしまうことも考えられ無駄な会議の原因となりかねません。
連絡事項や報告事項を伝達するだけの会議
上記でも出てきた連絡事項や報告事項を伝達するだけの会議の中には「メールなどで伝えれば十分」と言ったようなわざわざ社員を集めて行うほどの内容でない会議も多数存在している場合があります。
特に社長や取締役と言った役員が社員に対して行われる場合はもちろんのこと、上司が部下へ、と言ったように上から下に対して報告や連絡を行う場合に多く見られると思います。
直接伝えることで「重要性が伝わる」や「共有されやすい」と言った意図があるのかもしれませんが、参加する社員からしてみれば「本来の業務を行う時間が減るために時間の無駄」といったように会議以外の業務を含め非効率の原因となりかねませんし、モチベーションの低下へと直結する可能性も出てきます。
会議中にはじめて資料に目を通す
会議が始まる直前や会議中に資料が配られることも多いかと思います。
しかし会議の直前や会議中に配られても資料を読むための時間ができてしまうため無駄な時間の原因となります。
また、そういった時間を取らずに会議を進めてもしっかりと目を通していない参加者から有意義な意見や提案が出ることはまずないかと思います。
時間を決めずに進行する・時間を超えることが当然のようになっている
無駄な会議や非効率な会議の中には「時間をまったく決めずに行われる会議」や「目安程度としてしか時間を制限していない会議」と言ったような会議が開かれることもあると思います。
また、時間は決められてはいるが、その時間を越えることが当たり前となってしまっている会議が存在している会社もあると思います。
そういった終わりの見えない会議はダラダラと議論してしまったり、途中で参加者の集中力が途切れてしまう原因となりかねません。
また、そういった会議が定期的に行われるとなるとはじめから「無駄な会議」と社員が決めつける可能性もあるため意見や提案なども出にくくなる傾向にあります。
参加する意味のない社員も参加している
上記と同じぐらい無駄となりやすい会議に「参加する必要のない社員が参加する会議」があります。
営業の話にも関わらず経理担当社が参加していたり、サポートの会議にも関わらず営業が全員で参加していたりと参加する必要のない社員がいるほど無駄な会議はありません。
たしかに別部署からの意見が重要となることもありますが、中には会議で話し合われた内容をメールなどで共有し後から意見を求めたり、全員でなくとも全体を把握している管理職1人が参加すれば十分な場合もあります。
会議で決まった事項が実行されない
会議で決定された事項が実行に移されないと言ったことほど無駄なものはありません。
実行されないのには「参加していない社員に情報が共有がされない」「新しいことをはじめるタイミングない」「実行に移す責任者を決めていない」など様々な理由や原因があるかと思いますが、会議に参加していた者からすれば「何のための会議だったの?」となってしまいますし、別の会議を行っても「また決まったことも実行されない可能性があるのでは?」と考えながら会議が行われる可能性もあるためモチベーションも上がりにくくなってしまいます。
結論が出ないまま長引く会議
結論が出ないまま長引く会議は上記と同じように参加している社員の多くが無駄な時間を過ごしたと思ってしまいます。
特にこういたケースではあらゆる事態を考え活発に意見が出ることも多いと思いますが、結局の所、何も結論がでないため無駄な会議となります。
また、一部の参加者の中には活発に意見が出たことに満足してしまっていたり、意見を出したことで仕事をした気になってしまっている社員がいる可能性さえあります。
無理やり議題が作られた定例会議
定例会議の中には単に慣例化されているだけであって無駄に行われている会議も存在している場合もあるかと思います。
特に会社の規模や社員数が増大したことが原因で以前は必要だった定例会議も不要になっていることが多々あります。
また、プロジェクトの立ち上げ時期は必要だったものの、すでに軌道にのり、それほど頻繁に行う必要がなくなったにも関わらず、いまだに頻繁に開かれている会議などもあるはずです。
そのため会議で議論したり意見を出し合ったりする必要がないにも関わらず、定例会議のために無理に議題が作られている場合さえあります。
会議のために遠方から社員を集める
全国に支社や生産工場などが多数点在している会社もあると思います。また、遠方ではないにしろ隣接する都道府県に営業所などがある会社も多いと思います。
そういった会社の中には上記のような特に意味のない定例会議を年に数回程度開き、地方など離れた場所から社員を集めている会社も多いと思います。
もちろんそういった会議が必要なこともありますが、中には地方の社員を招集する必要がなかったり、必要な会議は午前中だけで午後からはみんなで昼食をとり、特に意味のない会議などに参加し続ける社員もいるはずです。
そうなれば、参加する地方の社員の時間が無駄になるだけでなく、交通費や宿泊費の大半が無駄になったり、その時間に営業や生産が行えなかったことで売上が減少するなど金銭的にも無駄が生じている可能性があります。
意思決定のできる者が参加していない
会議を開いたものの意思決定を行える者がいないために最終的な結論が出せない会議も存在していると思います。
決裁権の有無を主催者がしっかりと把握せずに参加者を募ってしまったことが原因となる場合や意思決定を行える者が急遽参加できなくなったにも関わらず会議を行ってしまったことなどが原因となる場合など様々ですが、参加した社員からしてみればどんな理由があるにせよ無駄な会議となってしまいます。
話が脱線する
「司会進行役がいない会議」や「上司が司会進行」を行う会議によくあるのが、当初の議題から話が脱線するケースも非効率な会議となります。
脱線してしまえば決定しなければならない事も決まりませんし、断線している間は参加している意味がない社員も多くなってしまう原因ともなり無駄な時間となってしまいます。
無理に社員に意見を述べさせる
「会議で発言しないのは参加していなのも同じ」などとよく言われます。
確かに新しいビジネスや販売方法などを参加者全員で出し合うブレインストーミング形式の会議であれば発言しなければ参加している意味はありません。
しかしそうではない会議で無理に発言させても良い意見が出るはずもなく、会議が長引く原因となりかねません。
意見を持ちながらも発言しないことは問題ですが、会議の効率化を考えると無理に意見を求めることは会議の効率化を妨げてしまいます。
効率的に会議を進める方法
上記で紹介したような無駄な会議が全ての会社で行われている訳ではありません。また、中にはすでに効率化が進んでおり時間の無駄となる会議が行われていない会社も多いと思います。
しかし中には今でもそういった会議が開かれている会社もあると思います。
ここからは時間の無駄となる会議を行わず、効率的に会議を進めるための方法について紹介していきます。
もちろん、全ての方法を試す必要はありませんが、自社に合いそうなものがあれば、1つでも2つでも試すことで会議の効率化を図ることが可能となるはずです。
会議資料をキレイにつくらない・場合によっては手書きで作成する
見栄えの良い会議資料を作成するために残業をしている社員がいたり、キレイな会議資料を作ることがその日の業務の中心となるような状態ができあがってしまっているのであれば会議資料を手書きで作成させるのも1つの方法です。
もちろん、データなどコピーできるものをわざわざ手書きする必要はありませんし、統計などを集計する必要があるものを電卓を使い一つずつ計算し手書きする必要はないと思いますが、見栄えをキレイにするためだけに何時間も残業しPowerPointで作成するといったことがなくなれば会議前の無駄な業務が減少させることができるだけでなく、メイン業務に取り組む時間が増えるため会議以外を含めた全体の業務効率がアップするはずです。
会議を行う前に目的や着地点(ゴール)を共有しておく
会議を行う前に「何について話し合うための会議か」と言ったような目的もしっかりと共有しておくことで効率化を図ることが可能となります。
目的を知ることで参加が不要な社員を集めることはなくなるはずですし、参加する前から意見やアイディアを考えて来ることができるはずです。
また、「この会議で何を決定するのか」と言った着地点(ゴール)も事前に共有することで「話し合ったけど何も生まなかった」と言ったことが減少し、最低限の目的を達成しやすくなるため効率化を図ることが可能となります。
会議を行う数日前に資料を共有する
会議を行う前に参加予定の社員に使用する資料を共有しておくことで「会議が始まると同時に資料をみんなで読む」「資料を読んでいて話を聞いていなかった」と言った無駄な時間を省くことができるため効率的に会議を進行することができます。
もちろん、単に共有するだけでは読んでこない、理解してこない方もいると思いますので読んで理解させることを徹底させる必要があります。
事前に通知した目的や配布した資料を元に意見を出し共有しておく
上記に続き共有した資料を読み、意見などを会議前に収集し、さらに共有しておくことでも時間の無駄を省くことが可能となるはずです。
時に「新しい事業のアイディア」や「低迷している売上の改善策」などアイディアや意見を出し合う会議では、あらかじめ意見まで共有しておくことで出された意見に対する議論から始めることができるため、意見を出す時間を十分に取れるだけでなく、会議開始直後に意見を発表する時間を削ることができるため効率化された会議を行うことができます。
会議へ遅れることがないように徹底させる
会議の開始時間に遅れることが当たり前となっている社員がいる場合には遅れることがないように徹底させることも効率化をする方法の1つです。
特に主要となる社員が遅れることで、すでに集まっている社員の時間が無駄になってしまう可能性があります。また、遅れた社員が主要でなく会議が進んだとしても遅れて参加することで、すぐに状況を把握できず無駄な時間ができてしまいます。
会議の所要時間を明確に決め、必ず時間内に終わらせる
上記の原因でも触れたように会議が無駄に長引いてしまっているような場合には会議の所要時間を決め、仮に結論が出なくとも会議を終えることなどを習慣づけるのも効率化を行う第一歩となるはずです。
時間どおりに会議を終わらせることで「会議が長引くのは当たり前」となってしまっている無駄な風習をなくし「会議中に結果を出す」と言った意識が参加する社員の中に徐々に生まれてくれるはずです。
会議の時間を最低限に短縮する
「会議=1時間」や「大人数の定例会議=2時間」と言ったように長時間の会議が当たり前になってしまっている会社もあると思います。
そんな時は「会議はどんなに長くても30分」など当たり前になっている無駄な時間を大幅に短縮することを義務付けることも効率的に会議を行う方法です。
短い時間を設定することで必然的に会議を短縮する必要性が生まれるため「会議を行う前に目的や着地点を共有しておく」「会議を行う数日前に資料を共有する」「事前に通知した目的や共有した資料を元にヒアリングを行う」と言ったような無駄な時間を削減するための作業が実行されやすくなります。さらには、それ以上の方法が社員から出てくる可能性も生まれてきます。
議題ごとに使用する時間を最初から決め、参加者に意識させる
会議によっては1つの議題だけでなく、2つ,3つと言ったように複数の議題について話し合う必要がある場合もあると思います。
そういった会議の場合には会議にかける全体の時間だけでなく、議題ごとにかける時間を事前に決め、参加する社員に意識させておくことで無駄に長引いてしまったり、長引いたものの何も決まらなかったと言った非効率的な会議を行うことを防ぐことが可能となるはずです。
司会進行役を決め会議をコントロールさせる
上記で紹介したように会議の時間を短縮すると言ってもなかなかすぐには上手くいかないことも多いと思います。
そういった時は司会進行役を決め、会議をコントロールさせることで時間通りに会議を進行させていくことが可能となります。
また、司会進行役をおくことで話が脱線した際などもすぐに話を戻すことができるため時間の無駄が発生する可能性を防ぐこともできます。
ただし、司会進行役を議論に参加させてしまうとコントロールを怠ってしまう可能性が出てくるため、できるだけ司会進行役は議論に参加させないのが効率的に会議を進めるコツです。
立って会議を行う
座って会議を行う会社が大半かと思いますが、座ることで無駄に時間が伸びてしまっているとも考えられます。
反対に立って会議を行うことで無駄な時間を過ごしてしまう可能性を減らすことも可能になります。
参加する必要がある人数のみで行う
参加不要な社員を最初から会議に呼ばないようにすることでも効率化を図ることが可能となります。
無駄な時間が発生する原因でも記載したように「別部署の社員を呼ぶことで新しい意見が出るかもしれない」や「あの部署の社員にも情報共有を行っておきたい」といったことであっても会議後に議事録を共有し意見を求めることで解決できるようであれば極力参加させないことで、その社員も本来の業務を行うことができるため会社全体の業務を効率的に進めることが可能となります。
また、少人数になることで意思決定などのスピードも上がりますし、ただ参加しているといった社員も必然的に減ってくるはずです。
会議を行う前に決裁権のある人がいるかどうか確認する
会議を行う前に目的や着地点を共有しておくことでどの程度の決裁権がある上司を参加させる必要があるのかが明確になります。
明確になれば「会議を行ったものの結局は意思決定をできる人がいなく、何も決まらなかった」と言ったことを避けることが可能となりますので無駄な時間を浪費することも少なくなります。
会議中の内職を禁止する
会議中に本来の業務を行う社員がいる場合にはそういった内職を禁止することでも会議の効率はアップするはずです。
場合によってはパソコンやスマホの持ち込みを一切禁止するといったことも1つの方法です。
会議中に新しく出た議題に対して議論しない
会議中の議論によって新しく話し合うべき議題が見つかることもあると思いますが、その場で話し合っては0から新しいことに対して参加者全員で議論するため非常に非効率な会議となりかねません。
そのため新しい議題が出てきた場合でもその場で話し合わず、後日日程を調整し最初に紹介したように情報共有を会議前に行ったり、会議前に意見を出し合っておくなどした方が最終的に無駄な時間を浪費することがなくなるはずです。
報告だけの会議や定例会議を中心に不必要な会議を見直す
無駄な時間となる原因でも紹介したようにすでに慣例化しているだけの無駄な会議を一旦見直すことでも会社全体の効率化を図ることができるはずです。
もちろん、必要な会議まで削る必要はありませんが、「わざわざ会議を行う必要がない」と言ったように会議を行わないことはもちろんのこと、「地方の支店の社員を呼ぶ必要はない」など集める社員を見直すことでも無駄な時間を削ることが可能となるはずです。
テレビ会議システムなどを活用する
上記でも紹介したように地方の社員を会議のためだけに招集しないようにするためテレビ会議システムなどのツールを活用することも効率化の方法です。
仮に会議を行う本社から30分程度離れた営業所から社員を招集する場合でも往復にかかる時間や遅れないように開始前に到着し待機している時間なども考えると1時間以上の時間を移動や待機と言った無駄に浪費することになります。
いきなり数百万円もするテレビ会議システムを導入する必要はなく、まずは無料で使えるものから試し、様子をみながら必要に応じて導入を検討することで費用の無駄も省くことができるはずです。
会議が終わった直後に議事録を作成し共有する
会議が終わった後にすぐに議事録を作成し共有することも大切です。
会議で決まったことをすぐに共有させることで、熱が冷める前に実行へと移ることができますので、「結局会議で決まっただけで実行されなかった」と言ったような無駄を省くことができるはずです。
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