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ホッキョクグマとシロクマの違いとは?
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ホッキョクグマとシロクマの違いとは
北極圏の生活を特集するテレビ番組などで、ホッキョクグマの群れをとらえた場面に遭遇することも多いでしょう。通常の黒や茶色の熊とは違い、白く輝くホッキョクグマの姿は、極寒の地域の雰囲気を伝えてくれます。
日本では、ホッキョクグマのことを、その白い見た目から、シロクマと呼ぶことがあります。このふたつの呼び名は、本当に同じ種類の熊を意味しているのでしょうか。
そこで、今回はホッキョクグマとシロクマの呼称の意味や違いについて解説します。
ホッキョクグマとは
ホッキョクグマとは、哺乳綱食肉目クマ科クマ属に属する動物のことを言います。
主に北極圏に生息しており、海に氷が張る冬季は氷上に集まって生活し、氷が溶ける夏季は、陸上に散らばって生活します。ホッキョクグマの主食はアザラシと言われていますが、セイウチやクジラの亡骸を食べる習慣もあります。
ただし、氷の張った海で捕食活動を行うため捕食できるのは冬季だけとなり、夏季は絶食状態となります。
ホッキョクグマは、氷河期に共通する先祖から分かれたこともあり、系統としてはヒグマに近いとされています。その学名はUrsus maritimusで、これは「海の熊」を意味する言葉です。この学名から分かるように、陸で暮らすヒグマとは違い、ホッキョクグマは海での活動に長けています。海を泳げることはもちろん、海中に潜ることもできます。
シロクマとは
黒い体毛を持ったヒグマやツキノワグマなどは、遺伝子の異常などにより突然変異で体毛が白くなることがあります。つまりシロクマとは、このアルビノの熊のことです。動物園では、体毛が白いアルビノを「シロクマ」として展示し、普通の黒い熊と区別する習慣がありました。そのため本来の意味では、シロクマはホッキョクグマとは違う種類の熊のことを指します。
ホッキョクグマは全体が白く見えますが、肌は黒く、体毛は白ではなく透明です。しかしながら、光を通すと透明の体毛が白く反射する性質があるため、人の目には白く見えています。動物園で、アルビノの熊と一緒に北極圏の熊を展示する際、混乱を避ける必要がありました。そこで、体毛が白いアルビノの熊を「シロクマ」、北極圏の熊を「ホッキョクグマ」と名付け、区分されたと言われています。
ただし、一般的には白い熊=シロクマと言うことが多くなっているため、熊の種類で分けることは少ないのが現状です。
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