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無借金経営のメリットとデメリット9選

無借金経営のメリットとデメリット

無借金経営のメリットとデメリット

会社を経営するにあたっては、どうしても資金が必要になります。その場合、銀行など金融機関からの借入によって資金を調達するのが一般的です。

それに対し、あくまで自己資本だけで資金を賄う「無借金経営」にこだわる企業も少なくありません。無借金経営は、一見健全で良いことばかりのように思えますが、一概にそうとも言えない場合もあります。では、無借金経営には具体的にどういった特徴があるのでしょうか。
今回は無借金経営のメリットとデメリットについて、それぞれのポイントを詳しく解説していきます。

利息の支払いがない

利息の支払いがない

無借金経営のメリットとしては、まず利息を支払う必要がないということがあります。

そもそも借入がないので、当然支払利息も生じません。借入がある場合、例え低金利であったとしても、元本の金額が大きければ利息の額も膨らんでしまいます。金利の高いところからの借入であれば、なおのこと利息は高くなります。

例えば5,000万円を5年返済で借り、金利が2%だった場合、5年間の支払利息は約400万円ほどになります。無借金経営ならばこの金額が0円で済みますから、決して小さくないメリットと言えるでしょう。

返済の義務がない

返済の義務がない

「借金返済の義務がない」というのも、無借金経営の大きなメリットの一つです。

売り上げが順調な場合は、借入があってもそれほど心配はありません。しかし、一旦資金繰りが悪化すると、借金の返済は経営に重くのしかかってきます。

それに対し、無借金経営であれば、初めから返済の心配をせずに済みます。余計なプレッシャーを感じずビジネスに専念できるのは、大きなメリットと言えるでしょう。

会社の信用度が上がる

会社の信用度が上がる

無借金経営では、取引先など外部の会社からの信用度が上がるという利点もあります。

借金がないので、財務状況や売り上げが安定しており、経営が堅実であるという証拠となります。
これは対外的に見れば、大きな安心材料と言えるでしょう。特に財務諸表においては、無借金経営の場合自己資本比率が高くなるため、かなり見栄えが良くなるというメリットがあります。

金融機関の影響を考えなくてよい

金融機関の影響を考えなくてよい

銀行からの借入がある場合、その銀行の意向を無視できなくなります。
借入依存度が高いほどこの傾向が強まり、企業の自由な意思決定がしづらいというデメリットがあります。

それに対し無借金経営の場合は、過剰に銀行の意向を尊重したり顔色をうかがう必要がないため、経営者による自由な意思決定で事業を進めることができます。

資金繰りが悪化することも

資金繰りが悪化することも

メリットの一方で、無借金経営にはデメリットもあります。
まず1つ目は、無借金経営にこだわると、返って資金繰りを悪くしかねないという点です。

手元の資金に余裕がある時に、無理に一括返済しようとして、資金繰りを悪化させてしまうケースが多くあります。
無借金経営にこだわるあまり、早めに返済しようとしてそうなってしまうのですが、これはよほどキャッシュに困っていない場合でないと危険な方法です。キャッシュの余裕がそれほどない場合に一括返済すると、残高が大幅に減ってしまい、大きな支払いが来た時資金繰りに困ることになります。

一方、例え借入であっても、手元にキャッシュがあることで資金的に余裕が生まれます。
このように、無借金にこだわって無理に一括返済するより、借入を計画的に返済する方が資金的なメリットは大きい場合もあります。

急な資金需要に対応できない

急な資金需要に対応できない

デメリットの2つ目は、「急な資金需要に対応しにくい」ということです。

ビジネスにおいては、大口の顧客から突然大量受注を受けることもあります。そうした時に手元の資金が不足していると、受注の機会を失い、せっかくのチャンスも逃しかねません。

特に仕入れなどが先に発生する商売などではそういったチャンスも逃しやすくなってしまいます。
そのため上記のように無借金経営にこだわっていると、手元の資金が不足する恐れが大きくなります。

それに対し、柔軟に資金を借り入れることにより、こうしたチャンスも逃さず掴みやすくなります。このような点においては、無借金経営の方にデメリットがあると言えます。

金融機関からの信用度が低い

金融機関からの信用度が低い

デメリットの3つ目は、「金融機関からの信用を得にくい」ということです。

銀行は、すでに取引のある企業への融資を優先して行う傾向があります。過去に借入を行い、着実に返済している企業ほど、銀行の信用を得やすくなります。
また、過去に取引がない銀行であっても、他行で借入の実績があることは銀行の信用を得る上で重要なポイントとなります。

これに対し、一度も取引実績のない企業の場合、銀行は融資に対して慎重になります。例え無借金で経営が安定しており、さらにその銀行に預金があったとしても、融資を断られる場合もあります。
この点で無借金経営よりも、少額でも銀行に借入実績のある方が、融資を受ける際はプラスであると言えます。

企業の成長速度が鈍ることも

企業の成長速度が鈍ることも

無借金経営にこだわった場合、企業の成長スピードを殺ぎかねないという難点もあります。

前述のように、無借金経営だと素早い資金の調達ができず、大きなビジネスチャンスを逃す結果にもなりかねません。事業展開のスピードを上げ、企業の成長速度を速めるには、借入によって資金を充実させることも必要になります。
この点も、無借金経営のデメリットと言えるでしょう。

急な倒産の危険もある

急な倒産の危険もある

借金がなく、売り上げが順調であっても、急に倒産してしまう企業は少なくありません。これには多くの場合、資金繰りの悪化が関係しています。

手元に現金がなくなった場合、必要な支払いが滞ってしまい、小切手なども不渡りが出てしまいます。不渡りが2回出ると、銀行は取引を停止し、決済も不能となります。
このため企業は活動を行うことができず、倒産を余儀なくされるわけです。このように、借金がなくても資金が底をつくと、企業は一気に倒産という事態もありえます。

これに対し、逆に借金のある企業の方が、急な倒産を免れやすいという利点があります。資金に余裕があるのに加え、銀行の信用も得ているため、追加融資も受けやすくなっています。つまり、日ごろから借入によって銀行との付き合いを深めているほど、資金トラブルによる倒産の危険は少ないわけです。
この点においては、無借金経営の方がよりリスクが高いと言えるでしょう。