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「海老」「蝦」「蛯」の意味と違い

「海老」「蝦」「蛯」の意味と違い

「海老」「蝦」「蛯」の意味と違いとは

「エビ」を表す漢字としてまず思い浮かぶのは、多くの場合「海老」でしょう。しかし、そのほかの表記として、「蝦」や「蛯」といったものを見かけることもあります。これらの表記の違いは、一体どのような点にあるのでしょうか。使い分けのポイントについても気になるところです。

そこで今回は、「海老」「蝦」「蛯」の意味と違いなどについて解説したいと思います。

「海老」とは

海老

「エビ」は、生物学的には「十脚目長尾亜目の甲殻類」を意味します。海水や淡水に棲み、頭胸部は一枚の殻に覆われて、二対の触覚と五対の脚を持つのが特徴です。

このうち「海老」と表記されるものは、特に海底をゆっくりと歩く種類のものを指すことが多くなっています。比較的サイズが大きく、硬くてごつごつした殻に覆われているのが特徴です。
この点は、後述する「蝦」との主な違いになります。

「海老」の代表的な例としては、「伊勢海老(イセエビ)」や「団扇海老(ウチワエビ)」、「草履海老(ゾウリエビ)」などがあります。

「海老」の表記の由来は、形状にあります。エビ類は体が曲がっているものが多いことから、その形状を腰の曲がった老人になぞらえたことで、「海老」の表記が生まれました。

「蝦」とは

蝦

「蝦」の主な意味合いも、「海老」と違いはありません。やはり、「動物のエビ類の総称」を指すようになっています。ただ、こまかい使い方では、「海老」や「蛯」とは若干異なります。

「海老」と比べた際の「蝦」の特徴は、「海の中を泳いでいる」という点にあります。前述のように、「海老」は主に海底を歩く種類のものを指すのに対し、「蝦」の場合は比較的体が小さく、海中を泳ぐ種類のものを指すことが多くなっています。この点は、「海老」との使い分けのポイントとなります。
「蝦」の具体例には、「車蝦(クルマエビ)」や「桜蝦(サクラエビ)」、「甘蝦(アマエビ)」などがあります。ただ、こうした定義はあいまいで、実際にははっきりとした違いがあるわけではありません。また、「蝦」の字は常用漢字表には含まれていないことから、種類を問わずに「海老」と表記することもよくあります。

「蛯」とは

蛯

「蛯」の意味合いもまた、基本的に「海老」や「蝦」と違いはありません。やはり、「エビ科の節足動物の総称」を指しています。しかし、「蛯」の表記には独特のポイントがあります。

実は「蛯」は、「海老」の別表記として日本で独自に作られた漢字(国字)です。つまり、「蛯」は「海老」と同じく、「海底を歩くエビ」の意味合いがあることになります。ただ、「蛯」は常用外の漢字であることから、「海老」に比べて使われる頻度はそれほど多くありません。

ちなみに、「蝦」と「蛯」に「虫偏」が使われているのは、かつてエビの正体が謎とされていたことに由来しています。昔の中国では正体不明の生き物に「虫」の字を当てることが多かったことから、エビに対しても虫を使った字が当てられたというわけです。

「海老」「蝦」「蛯」の意味と違い

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