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一般常識

「やきとり」「焼き鳥」「やきとん」の違い

「やきとり」「焼き鳥」「やきとん」の違い

「やきとり」「焼き鳥」「やきとん」の違いとは

いきなりですが、みなさんは「やきとり」「焼き鳥」「やきとん」の違いをご存じですか?
「なんとなく店主がひらがな表記にしただけじゃないの?」「やきとんは豚だとして…焼き鳥とやきとりは同じ意味でしょ」そんな回答が聞こえてきそうですね。実はこの3つにはちゃんと意味があり使い分けがされているのです。この違いは日本のやきとり食文化と深い関係があります。

今回は「やきとり」「焼き鳥」「やきとん」の意味の違いを解説していきます。

「やきとり」とは

やきとり

やきとりとは、鶏・牛・豚などの臓物を串に刺して焼いたものの総称です。
ひとことでいうならば「焼き鳥風の料理全般」を意味してます。

地域によって串に刺して焼くものに違いがあるようです。たとえば北海道の釧路地方ではエゾシカ肉、福岡県の久留米市では馬肉やししゃも、埼玉県東松山市では豚カシラが使われたりと、やきとりと一言で言っても地域色が垣間見れます。

肝心な「やきとり」と「焼き鳥」との違いですが、「やきとり」が上記で述べたように、鶏・牛・豚などの臓物を串に刺して焼いたものの総称であるのに対して、「焼き鳥」は串に刺して焼くものは鶏肉に限るようです。
お店を選ぶ際は「焼き鳥」と「やきとり」の区別ではなく「釧路の○○」や「久留米の△△」のように地名に着目すると良いでしょう。

「焼き鳥」とは

焼き鳥

焼き鳥とは鶏肉にタレや塩などつけ、炙り焼いたもののことです。

鶏肉を焼いて食べる習慣は古代からありましたが、現在のような形の焼き鳥が産まれたのは江戸時代といわれており、実際に1682年の料理本『合類日用料理抄』に焼き鳥のレシピが掲載されています。
明治に入ると焼き鳥の屋台が出始め、高度経済成長期の時代にはアメリカから安価なブロイラーが入ってくるようになると、焼き鳥は大衆料理として人気に火がつき日本中に瞬く間に浸透しました。

焼き鳥は鶏肉を小さく切って串に刺し(串打ち)炭火で焼き上げるという一見シンプルな料理ですが、実は奥が深く職人の間では「串打ち三年、焼き一生」といわれるほど焼き上げるのに高い技術を要します。

先程も述べたように「焼き鳥」と「やきとり」の違いは、焼くものの違いです。「焼き鳥」は鶏肉を焼きますが、「やきとり」は鳥以外の豚肉や牛肉などを串に刺し焼きます。厳密に意味を分け意識して店名などつけているお店もありますが、一般的にはそこまで厳密に使い分けられていないのが現状です。

「やきとん」とは

やきとん

やきとんの”とん”は豚を意味しており、やきとんとは豚肉やホルモンなどを串に刺し焼いたものです。
カシラ、シロ、ナンコツ、ハツ、タン等、豚肉の主要な部位以外のホルモンを串に刺して焼き、焼き鳥風に味付け調理します。

やきとんの発祥地は様々な説がありますが、全国やきとり7大都市のひとつである埼玉県東松山市が有力であるといわれています。戦後間もなく鶏肉がまだまだ高価な食材だった時に、それまであまり利用されていなかった豚のカシラ肉をなんとか活用できないか、とあみだされたのが始まりのようです。
現在の東松山市でも、「やきとり=豚肉」として定着しており、東松山焼鳥組合加盟のやきとり屋の殆どが鳥の焼き鳥を扱っていない(扱っていてもメインはあくまで豚)とのことです。

このように一部の地域では違った意味で使われることもあるやきとんですが、基本的に豚肉やホルモンなどを串に刺し焼いたものがやきとんになります。