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「タラバガニ」「ズワイガニ」「松葉ガニ」「越前ガニ」の違い

「タラバガニ」「ズワイガニ」「松葉ガニ」「越前ガニ」の違い

「タラバガニ」「ズワイガニ」「松葉ガニ」「越前ガニ」の違いとは

冬の味覚の王様として人気の高いカニ。いざカニを食べようとした時、いくつかの種類があり、どれにすべきか悩む人も多いでしょう。よく耳にする種類に「タラバガニ」「ズワイガニ」「松葉ガニ」「越前ガニ」などがあげられます。
この4つは、種類の違いもあれば、産地の違いもあります。この特徴を知ることで、さらにカニをおいしく食べることができるでしょう。

今回は「タラバガニ」「ズワイガニ」「松葉ガニ」「越前ガニ」の特徴や違いを解説していきます。

「タラバガニ」とは

タラバガニ

「タラバガニ」はエビ目ヤドカリ下目に属し、生物学上はカニではなく、ヤドカリです。通常のカニは足の数が10本ありますが、「タラバガニ」の足は左右に4本ずつの計8本。1番下の足は小さくなっています。また、横だけでなく縦にも歩くことができるのもヤドカリの特徴です。ただし一般的にはカニとみなされています。
「タラバガニ」のタラバとは、鱈と漁場が重なっていたことを意味する名前です。

「タラバガニ」は、身体が大きく、足を広げると1m以上あるものもあります。甲羅も大きく、足は太くどっしりしています。甲羅を中心に全体が鋭いトゲトゲに覆われているのも特徴です。

漁場はオホーツク海やベーリング海。日本では北海道で獲れますが、流通している全体の1割以下です。したがって日本で食べられるのはほぼロシア産、カナダ産、アラスカ産などの輸入したカニになります。

旬は脱皮後に身が引き締まる11~2月と身が甘くなる4~5月。一般的に流通しているのはオスのカニです。
引き締まってぶ厚い身は弾力のある食感で食べ応えがあります。クセのない淡白な味で食べやすく、どちらかといえばエビに近い味です。焼きガニにして豪快にかぶりつくのが良いでしょう。また、ヤドカリのためカニみそはほとんどありません。

詳しくは後述しますが、「タラバガニ」と「ズワイガニ」とは別の種類で、足の本数が違い、身体も「タラバガニ」の方が大型です。なお、「松葉ガニ」と「越前ガニ」は「ズワイガニ」に属します。

「ズワイガニ」とは

ズワイガニ

「ズワイガニ」は、エビ目カニ下目に属し、足の数は左右5本ずつで計10本あります。「タラバガニ」と違い、生物学上もカニになります。
「ズワイガニ」とは、細い枝を意味する古語「楚(すわえ)」に由来する名前です。
「ズワイガニ」には「本ズワイガニ」「大ズワイガニ」「紅ズワイガニ」の3種類がいますが、一般的に「ズワイガニ」といえば「本ズワイガニ」のオスのことです。

その大きさは「タラバガニ」よりは小さめで足を広げて70㎝程度。足が細長く、甲羅の表面などに、トゲはなくなめらかです。

主にオホーツク海、日本海、北太平洋沿岸に生息しています。国内での水揚げ量も多く、国内産も出回っています。国内での「ズワイガニ」の漁期(獲っても良い時期)は海域によって違いますが、冬から春。旬の時期は日本海側が12~3月、北海道近辺で4~5月です。

身は柔らかく、海の幸の風味と上品な甘みがあり、カニの旨味を存分に味わうことができます。とくにカニしゃぶや刺身で堪能するのがおすすめ。カニみそも濃厚です。

この「ズワイガニ」に属するのが「松葉ガニ」と「越前ガニ」です。「ズワイガニ」には輸入産と国内産があり、このうち国内で獲れる「ズワイガニ」は、水揚げされた地域で名前が異なり、それがブランドになっています。こちらも詳しくは後述しますが、その2大トップブランドが「松葉ガニ」と「越前ガニ」です。
つまり「松葉ガニ」と「越前ガニ」は、獲れた地域で名称が使い分けられているものです。

「松葉ガニ」とは

松葉ガニ

「松葉ガニ」とは、丹後半島から島根沖の日本海、すなわち京都府、兵庫県、鳥取県、島根県の漁港で水揚げされた、「ズワイガニ」のこと。「ズワイガニ」のトップブランドの一つです。
鳥取県の鳥取漁港や境漁港、網代漁港、兵庫県の香住漁港、京都府の間人漁港などが代表的な水揚げ漁港です。
近年では松葉ガニも細分化され、兵庫や京都では各漁港で間人(たいざ)ガニ、津居山ガニ、大善ガニなどと名づけられています。

「松葉ガニ」の名前の由来は、「細長い脚の形が松葉のように見える」「松葉ガニを氷水につけると松の葉のように広がる」「漁師が松の葉を燃やして茹でた」など諸説あります。

「松葉ガニ」の獲れる区域の漁期は11月6日~3月20日頃。輸入された「ズワイガニ」より濃厚な味で身のしまりがよく、足は細長く甘みがあります。
なお、「ズワイガニ」のメスは地域で呼び名が違います。鳥取県では主に「親ガニ」、京都の一部では「コッペガニ」、兵庫県では「セコガニまたはセイコガニ」と呼ばれています。

「越前ガニ」とは

越前ガニ

「越前ガニ」とは、福井県の三国港を中心に、越前沖で水揚げされた「ズワイガニ」を指します。地域名が名称になっています。漁場が港から近いため、日帰り漁で新鮮なまま水揚げすることができます。荒波にもまれた「越前ガニ」は身がしまって大きく、鮮度が高く旨味たっぷりで、皇室に献上されるカニとしても有名です。

漁期も「松葉ガニ」と同じく、11月6日~3月20日頃。12月~2月が旬の時期です。
福井県では「ズワイガニ」のメスは「セイコガニ(セコガニ)」と呼ばれています。

地域が4府県にまたがる「松葉ガニ」と違い、福井県限定で範囲が狭い「越前ガニ」は漁獲量が少ないため、希少性が高いともいわれます。しかし味に大きな違いはなく、どちらも人気のカニとなっています。