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「~の乱」「~の変」「~の役」「~の陣」の意味と違い

「~の乱」「~の変」「~の役」「~の陣」の意味と違い

「~の乱」「~の変」「~の役」「~の陣」の意味と違いとは

歴史上の争いには、さまざまな名称が付けられています。その多くは、「~の乱」や「~の変」「~の役」といった形で呼ばれていますが、これらはそもそもどういった意味を持つのでしょうか。個々の違いや使い分けのポイントなどが気になるところです。

そこで今回は、「~の乱」「~の変」「~の役」「~の陣」の意味と違いなどについて解説したいと思います。

「~の乱」とは

~の乱

「乱」には「秩序がみだれること」の意味がありますが、「~の乱」という場合は、「大きな騒動によって、世の中の安寧が失われること」という意味を持ちます。主に戦争が起こることにより、それまで平和だった社会が乱れることを指します。「応仁の乱」「壬申の乱」「島原の乱」のように使われます。

「乱」の字は、「みだれる」の象形と「みだれた糸の端」の象形から成っており、「みだれる」「みだれ」といった意味を持ちます。

「~の変」や「~の役」などとの違いにはさまざまな説がありますが、有力なのは次のような説明です。すなわち、「~の乱」と呼ばれるのは、「時の政権に対する武力による反抗」、もしくは「政治権力の収奪による内乱状態」のいずれかというものです。

「~の変」とは

~の変

「~の変」とは、「異常な出来事や社会的な事件、政変や動乱が起こること」という意味の言葉です。「本能寺の変」「承久の変」「応天門の変」のように使われます。

「変」の字は、「誓いの糸を引きあう」「手でたたく」などの象形から成り、「(誓いの糸を断ち切って)かえる」の意味を持ちます。

「~の乱」との違いはあいまいなところですが、「~の変」は、「ある権力者が配流など一方的に不当な立場におかれる事件」、または「政治上の対立による陰謀事件」のいずれかに当てはまるという定義があります。この定義によると、「~の乱」は勝敗により政治体制そのものが変わる可能性があるのに対し、「~の変」では、どちらが勝っても同じ政治体制が続く可能性が高いという点に違いがあります。

「~の役」とは

~の役

「役」とは、「戦争」という意味の言葉です。読み方は、「えき」になります。「~の役」という場合は、「文永の役」「弘安の役」「文禄・慶長の役」のように使われます。

「役」の字は「道を行く」と「打つ、なぐる」の象形から成り、もともと「辺地を守りに行く」という意味があります。これは「防人」のことで、そこから「戦争」の意味も生まれました。「戦役」という場合の「役」は、この意味になります。「役目」などの意味合いは、日本独特のものとなっています。

このように、「役」という言葉は「防人」を意味することから、主に「辺境での戦い」に使われるという特徴があります。この点を踏まえると、「~の乱」などとの違いや使い分けが明確になります。

「~の陣」とは

~の陣

「陣」とは、「軍隊を配置して備えること」という意味の言葉ですが、「いくさ」や「たたかい」「合戦」という意味もあります。この場合は、「大阪冬の陣」「大阪夏の陣」のように使われます。また、「背水の陣」といった使い方もあります。

「陣」の字は、「丘」と「戦車」の象形から成っており、「軍隊の配置」「軍隊の隊列」などの意味を持ちます。

「~の陣」は、このように「陣」が「軍隊の配置」という意味を持つことから、主に局地的な戦闘や城攻めについて使うことが多いとされています。ただし、ここまで説明したような定義や違いは必ずしも明確なものではなく、学者によって異なるのが実情です。

「~の乱」「~の変」「~の役」「~の陣」の意味と違い

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